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年末年始のこと

毎年のことながら、年末年始はあっという間に過ぎていく。気が付いたら、今年に入ってすでに一週間近く経っていた。

年末年始といっても例年のごとく仕事だった。職場は病院のうえ、シフト制なので、連休もほとんど取れない。もう慣れたこととはいえ、連休がある人がやっぱりちょっとうらやましい。

でも、働いてる分、ごちそうとお酒がものすごく胃にしみる。黒毛和牛のすき焼き、かに鍋(姉が蟹を二キロも買ってくれた)、ブリしゃぶ、初めてお取り寄せしてみたおせち。それからビール。あと誕生日だったので、フルーツが盛りだくさんのホールケーキも。

学生の頃までは我が家と、祖父母の家と、いとこの家と。ごちそうが延々と続くので飽きてしまうくらいだったけれど、今はごちそうを楽しみで仕方ない。年末年始が仕事で、唯一良い点だと思っている。

そういえば、今年はお雑煮を一度しか食べなかった。以前は年末に家族で餅つきをして、それをあんこやきな粉につけて食べたり、お雑煮にしたり、お供えに使ったりしていた。家族が減ってからは、少量だけつくのは手間だということで、買ってきたお餅で済ませている。仕方ないこととはいえ、ちょっと寂しかったりする。


初詣も、就職してからは一度しか行けていない。我が家の初詣は、人がたくさん集まるような大きな神社に行くのではなく、近所の山の中にある小さなお宮で行う。

そこは大昔にご先祖様が住んでいた土地で、このあたり一帯の集落の人が、大みそかの夜に家族でぽつぽつと出かけるのが習わしになっている(もちろん中には行かない家もある。あとから新しく移り住んだ人とか、足腰の弱ったお年寄りとか)。

大みそかの十二時ちょうど、除夜の鐘を聞きながら、静かな田んぼ道を歩いて、家族でくっついてお宮を目指して歩く。子どもの頃は深夜に外を出歩くなんてめったにないことだったし、大みそかの夜はどこか独特の空気があって、毎年すごくわくわくしていた。

ちなみに、お宮に行く道中は、一言もしゃべってはいけないという決まりがあった。他の家族とすれ違う時も、無言で会釈を交わすのみ。なんでも、最初に新年の挨拶をするのは神様でないといけないからとか。

帰ってきたら、家じゅうの神様に新年の挨拶をして、みかんとお餅を供えておしまい。目が覚めたらお雑煮とお年玉が待っていると思うと、楽しみすぎてなかなか寝付けなかったのを覚えている。


今回もお正月らしいお正月は過ごせなかったけれど、合間の休みでそれなりに家でのんびり過ごせて良かった。今年もまったりnoteの更新をしたり、創作したり、いっぱい読書したり。去年に引き続き、継続を大事にしていきたいなと思う。


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