「忘れられる機会を減らせ!」で売上1位になった、キャバクラ時代に学んだリマーケティング
早速だが、私は今、転職のために「自分」という商品を知ってもらうための方法を考えている。
そのためにTwitterを始めたのだけれど、Twitterを眺めていると、どの方の投稿もとても面白く、投稿するばかりか、ずっとタイムラインを眺めている始末。
そんな中、私はどのようにして自分を知ってもらえればいいだろう、どんなアクションを起こせばいいだろうと悩み続けていた。
そんなとき、ふと流れてきた投稿に目が止まった。
それは、sem_master(@semlabo)さんのツイートだった。
阿部さんのツイートにあった「リマーケティング」という言葉。
この言葉を調べると、「何度も反復して存在を知ってもらう」という意味らしい。
そして「"忘れられる機会"が少ないということに尽きる」という言葉を見て、私はある言葉を思い出した。
それは、自分がキャバクラで働いていたとき、店長がよく言っていた「忘れられる機会を減らせ!」という言葉だった。
その店長の言葉と、阿部さんの「"忘れられる機会"が少ないということに尽きる」という言葉が頭の中でつながったのだ。
そして、阿部さんのツイートを読んだことで、店長が言っていた言葉の意味をようやく理解できた。
というのも、まさに私が、この「忘れられる機会を減らす」ことで、キャバクラでの成績を上げていたからだ。
正直私はルックスが良いほうではないと思う。
でも実は、複数の店舗で1位をとったことがある。
その頃は私なりにいろいろ考え、お客さんと接していたのだけれど、その接し方に共通項があることに気付いた。
sem_master(@semlabo)さんのツイートの内容を、つむぎ翻訳機に通すとこうなる。
余程の関係性を築いていない限り、お客さんは簡単にキャバ嬢から離れる。
魅力的なキャバ嬢がたくさんいる以上、選んでもらうことと同様に、常に思い出してもらうことがリピートのコツとなる。
だから、ブログやタイムラインでの情報発信・LINEのやりとりは不可欠。
指名をもらってからが勝負、忘れられないような接点づくりこそ超重要。
私はまさにこの行動をとっていた。
最近ネットで知った「潜在意識」という言葉を借りるのなら、私は常にお客さんの潜在意識に働きかけ、「お客さんに忘れられないための接点づくり」を常にしていたらしい。
この潜在意識を私なりの言葉で表すと、「なんとなく」という言葉になる。
なんとなくこの子と一緒にいると楽しいな、なんとなくこの子と一緒にいたいな、なんとなくこの子に会いに行きたいな、そういうことをお客さんに意識してもらおうとしていた。
その結果、お客さんにとって、忘れられない存在になることができた。
それは、「なんとなくこの子はよく分からない」という存在になることで、相手の心の中に良いモヤモヤを残していたのだと思う。
あまり分からなさすぎる存在になるのもよくない。
ちょうどいい塩梅の分からなさになることで、相手の興味を引き続けることができた。
今日は、そのために私が実際にしていたアクションを5つまとめてみた。
私なりの「キャバクラ流リマーケティング」が誰かのお役に立てるとうれしく思う。
1.香りを使う
2.相手の相槌をコピーする
3.SNSやLINEをできるだけ毎日更新しながら、相手の頭の中に少し疑問を残す
4.目標達成するまでの過程をたくさんつくる
5.会えないときにこそ、単純接触効果を発動させる
◎ご注意
ここから紹介するアクションは、世の中のキャバクラで働く女性がみんな意識しているものではなく、私が意識していたことです。
こんな考えで行動している女性ばかりではないと思いますので、お店に足を運ぶ方は安心してください。
■アクション①「香りを使う」
香りを使うことで「なんとなく、この子はいつも良い匂いがする」と思ってもらう。
赤ちゃんを抱っこすると、「赤ちゃんの香りがするな~」とほくほくする。
それって、みんな母乳の香りを潜在的に覚えているからじゃないかなと私は思っている。
大人になっても覚えているくらいだから、香りには記憶に強く残る効果があるのだ。
となると、香りを味方につけない手はない。
うまく香りを使えば、相手の潜在意識に働きかけられるのだ。
たとえば、街によく漂っている香りを身に纏うのはどうだろう。
私の場合、当時流行っていた香水をふんだんに纏っていた。
流行りの香りを使うことで、街で同じ香りの人とすれ違う確率が上がる。
私と同じ香りの人とすれ違うたびに、ふと私の存在を思い出してもらえるのだ。
最も手っ取り早いのは、自分が使っている香水を相手にプレゼントすること。
でも、香りには好みがあるし、相手がその香水を使ってくれるかはわからない。
だから、何か無難なプレゼントを用意し、そこへ香水をさりげなくふりかけて渡す。
すると、そのプレゼントを通して、香りが相手の潜在意識の中に残る。
ただし、相手が香りを気にするような人の場合、香りがつくことが逆効果になることもある。
そのときはアクション①はとらず、次のアクション②③④あたりを大切にする。
■アクション② 「相手の相槌をコピーする」
相手の相槌を真似ることで「なんとなく、この子とは気が合う」と思ってもらう。
これは、ミラーリング効果の相槌版だと思ってほしい。
ミラーリング効果とは、相手と同じ動作を繰り返すことで親近感が生まれるというものだけれども、それを相槌でも意識する。
まず相手を観察する。
すると、その人特有の相槌の癖がわかってくる。
その癖をゆっくり、相手にわかりやすく、丁寧に真似するのだ。
これは、ちょっと大袈裟にやっても大丈夫。
なぜなら、大抵の人は自分がどんな相槌をしているか把握できていないからだ。
相手の相槌を真似するメリットは2つある。
1つ目は、自分とリズムが合う子だなと思ってもらえるということ。
2つ目は、相手が喋りやすくなるということ。
このメリットの2つ目が特に大切。
相手が喋りやすくなるということは「相手の口から情報を引き出しやすくなる」ということ。
相手から引き出した情報をたくさんストックしておいて、時間を空けてからポンと話題に出してみる。
そうすると、相手は自分の話を覚えていてくれたことをうれしく思って、さらに喋ってくれる。
長期的に相手の高揚感を保てるのだ。
もしかすると、相槌を真似すると「相手に気付かれそう」と心配する人もいるかもしれない。
でも安心してほしい。
相手の相槌を意識的に真似ている人なんてめったにいない。
だから、遠慮無くトライするといいと思う。
キャバクラはお客さんにどれだけ気持ちよく喋ってもらえるかが大事だと思っている。
このアクションを使うことで、お客さんがいつもとても楽しそうに喋ってくれていて、私も嬉しかった。
■アクション③ 「SNSやLINEをできるだけ毎日更新しながら、相手の頭の中に少し疑問を残す」
毎日SNSで会話したり、LINEを送ることで「なんとなく、毎日この子のSNSやLINEを見てしまう」と思ってもらう。
LINEだと既読を付けてくれていないお客様もいるが、多分見てくれている、もしくは気付いてくれていると思う、それで十分だ。
SNSやLINEなど、相手と接点がある場合は、すべてのアクションが自分の存在のアピールになる。
ただし、ただ更新すればいいわけじゃない。
何か一工夫加えることが大事。
たとえば、SNSやLINEのタイムラインを更新するときには、相手の頭の中に少し疑問が残るような内容にする。
すると「今度この話について聞いてみよう」と思ってもらえる。
お客さんは会話の話題を探している。
SNSやLINEのタイムラインで投稿されていた内容は、次に会うときの話題になるのだ。
また、SNSやLINEにアップする写真や、LINEで送るスタンプは「なんでこれを選んだんや?」と思ってもらえるようなものをチョイスする。
相手の頭の中に「?」をつくり続けることで、相手の記憶にしばらく残り続ける。
これも言葉にすると打算的だけれど、私はあまり写真のセンスがなく、気がついたら変な写真をよくアップしていたので、日頃から変な行動(本人は大真面目でも)をとっている人は、案外お客さんから興味をもってもらいやすいのかもしれない。
■アクション④ 「目標達成するまでの過程をたくさんつくる」
相手と一緒に乗り越えるイベントを増やすことで、「なんとなく、この子と一緒にいると高揚感が続いたり、成長を感じられる」と思ってもらう。
人は何かを達成したい生物だと思う。
何かの目標があれば頑張れる、だから何かの目標をつくるといい。
そしてその目標は私と一緒でないと、なかなか達成できないものにしていた。
ただし、目標をつくる場合は、達成までに時間がかかり、すぐに達成できないものを考える。
人は目標を達成すると一時的に満足して、達成する前より気持ちが落ち着いてしまうからだ。
だから、「達成できなくはないけど」というのが重要で、ずっと遊べるゲームのような感覚をつくる。
絶対にクリアできないようなハードモードのゲームだとダメなのだ。
大事なのは「達成するまでの過程」をどれだけつくれるか。
大きな目標達成に至るまでの過程として、小さな達成のための目標をたくさんつくっておく。
当時私は、指名してくれるお客さん全員と「達成できなくはないけど、達成するまでに時間がかかる約束」を結んでいた。
たとえば、その約束とは、「〇〇地区のイタリアンのお店を全制覇しよう!」というもの。
この、〇〇地区というのがポイントで、もし達成してもまた別の地区に範囲を広げられるのだ。
だから実質、達成されることはない約束とも言える。
キャバクラにはお客さんと一緒に出勤する同伴というものがあるのだけど、「〇〇地区のイタリアンのお店を全制覇しよう!」という約束によって、同伴の約束も簡単にできてしまう。
美味しいお店を発掘するのはお客さんにとってもメリットが多い。
私は高いお店でなくても美味いお店ならよかったので、お客さんが普段使いできそうなグルメマップを充実させるお手伝いがしたいとも思っていた。
そもそもキャバクラに遊びに来てくれるお客さんは何かのゴールを目指しているわけじゃない。
非日常の楽しみが続いてほしいと思って、お店に足を運んでくれる。
(ただし、実際は、女性と付き合いたいと言ったゴールを目指している人もそれなりにいたり)
■アクション⑤ 「会えないときにこそ、単純接触効果を発動させる」
相手に自分の存在を感じてもらうアイテムを渡すことで、「なんとなく、この子をいつも近くに感じる」と思ってもらう。
繰り返し接しているうちに相手のことが気になるという「単純接触効果」というものがある。
ただし、キャバクラの場合、毎日確実に会えるわけではない。
だから、相手と実際に接していないときにも単純接触効果を発動させる。
そこで、何か特定のプレゼントで自分の存在を主張しておくのだ。
たとえば、小さい置物やキーホルダーでもいい。
相手が毎日使いたくなるプレゼントや、目にするプレゼントを相手にプレゼントする。
また、思い出してもらいやすい喋りの内容でもいい。
仕事の中で「そういや、あんなことを喋っていたな」と思い出してもらえるようなお喋りをする。
そのお喋りの内容が相手の仕事にお役に立てるのなら、さらに良い。
ちなみに、相手にプレゼントを贈る際には、①で紹介した「香り」も味方につけてほしい。
プレゼントに香りを纏わせておくことで、単純接触効果がもっと成功しやすくなる。
今回は私なりにキャバクラ流のリマーケティングアクションをまとめてみた。
私は、お客さんが何か仕事で嫌なことがあったときに思い出してもらえる存在になりたいと思って、これらのアクションを意識していた。
今回、自分がキャバクラ時代に意識していたことを初めて言葉にしてみた。
案外自分はいろいろなことを考えていたのだなと思う。
キャバクラではたくさんのことを学んだ。
学が無い私だったが、いろいろなお客さん、そして働く仲間から勉強になる話をたくさん聞かせてもらった。
このコロナ禍で夜のお店は厳しくなったと聞く。
夜のお店なのだから、夜にお店を開けることを規制されたら厳しくなるのは当然だ。
けれども、夜のお店があったから、仕事の疲れから癒やされ、周りに優しくなれた人も多いのではないかと思う。
私は自分のことで一生懸命なので、私にできることは何かはわからない。
でも、私を育ててくれた夜の世界に将来何かの形で恩返しできるよう、ライティングの勉強を頑張っていきたいと思った。
ふと思ったのだけれど、こういう記事を書くと自分の口調がどことなく研究者っぽい口調になる。
ライティングって奥が深い。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
Twitterもやっていますので、声をかけていただけると嬉しいです(^^)
●つむぎのTwitter (@tumugi_607)
私は今リモートワークで働ける職場があれば転職も考えています。
まだまだ得意なスキルは少ないですが、文章を書くことと、グラレコなどの画像をつくることを得意なスキルにしたいと考え、日夜アウトプットを続けています。
単発でのライティングやグラレコ制作のご依頼も受け付けていますので、よろしくお願いします。
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