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痛みがもたらす愛のかたち

おだやかな日々。でも、読書は進まず、買ってある本が積み上がっています。では、何をしているかというと、あい変わらず「コール・ザ・ミッドワイフ」を見続けています。

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とうとうシーズン7に入ってしまいました。どれだけの時間をかけて観ているんでしょうね。ノンナートスハウスのメンバーもシーズン1から随分変わりました。
途中からメンバーに加わったナース クレインが大好き。
登場した時の彼女は気難しい初老の助産師で、言葉が嫌みっぽい。こんな意地悪な人がノンナートスハウスにいるのは嫌だなぁ、と思いました。

実は、彼女は愛情に恵まれない生い立ちだったことが後になってわかります。だから、素直に優しさを表現できないだけで、本当はなんとも愛情に溢れた人。自分自身が家族や愛情に恵まれなかったことで、人の痛みや家族の苦悩がとてもわかるのです。それがわかるにつれて、彼女のことが大好きになっていきました。

彼女の生き方を見ていると、結婚や子どもという形での愛情は得られなくても、人は「愛」を得ることはできるのだということがわかります。家族の病や死に直面して嘆き苦しむ人達に対して見せる彼女の表情を見ると、彼女の心がどんなに愛で溢れているのかがわかります。それは彼女の意志の力がそうさせるのかもしれませんが、私は彼女が見せる人間の可能性にとても感動するのです。

もう一人、大好きな助産師にトリクシーがいます。かわいくて明るくて、どんな困難な出産を目の前にしても、彼女がにっこり笑って「大丈夫」と言ってくれることで、「何とかなる!」と思えてしまいます。みんなが救われる笑顔です。それなのに、彼女自身はなかなか愛情を得ることができないでいるのです。魅力的な彼女に恋人ができないはずはないのに、なぜかうまくいかない。シーズン7でも相手の男性の幸せを願って身を引いてしまったトリクシー、どうして、、と悲しくてたまりません。後数回残っているエピソードで彼女が幸せをつかんでくれることを祈っています。でも、一方ではじめに書いたナース・クレインと同じように、トリクシーも自分自身の不幸ゆえに彼女自身の愛の価値が高まっていることも感じるのです。とても豊かで深い愛情です。

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