【小説】私の明日はどっちだ?6-②
人生は無数に枝分かれした道でできている。どれほど真剣に選ぼうと迷いは消えず、こころはいつも霧の中。ただ普通に幸せになりたいだけなのにな。
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波風なんていらない
考えてみれば、いや考えなくても、これまでの人生可もなく不可もなく、ということばかりだった。学生時代はすみっこの方で、できるだけ目立たないように過ごしてきた。すごくできるわけでもないし、悪くなる度胸もなかった。卒業の時に泣いて別れを惜しむ友達は特にいなかったし、そう思ってくれる人