忘れたい記憶を改竄するために飲むウイスキーは、ひどく苦い。飲み方も割り方も一緒なのに。記憶と味覚は、恋人のような密接な関係でもあるのだろうか。勢いに任せて、コップに残る液体を飲み干す。喉が熱くなり、視界が揺れた。いつか君を思い出す味になる気がして、この恋は忘れられない恋と悟った。 2 朝比奈ケイスケ 2018年11月24日 01:27 【140字小説1】 #小説 #創作 #ショートショート #物語 #ショートストーリー #ウイスキー 2 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート