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短編小説集

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2020年3月の記事一覧

まぼろしの卒業式

まぼろしの卒業式

第二ボタンを貰う。
密かに抱いた目標は誰も予想しなかった
鋭角な角度で中止を余儀なくされた。
私を含め、多くの友達から希望を奪ったことなんて
気にする余裕のない世間が憎たらしかった。
リビングのテレビで流れていたニュースを見ながら
「ほんと、最悪」と呟いてしまった。
ソファーに腰掛けていた父は、私の声に
気付いたようで首だけを動かした。
振り向いた表情は少し残念そうで
父親も何か思うことがあるのか

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