【つながる旅行記#261】驚愕の『バードパラダイス』と名誉会長すぎるビル爺さん【伊豆シャボテン動物公園】
前回は厨二要素溢れるサボテンの世界に酔いしれた。
それでは今回はしっかり動物要素中心でいこう。
なにやらここには『バードパラダイス』という場所があるらしい。
aosagiという名前でやらせてもらっている以上、鳥類ゾーンは見ておかねばならない。
じゃ、さっそく向かうとしよう。
バードパラダイスは園内の区切られたスペースにある。
そして上の画像の偉大そうな像は、伊豆シャボテン公園の第2代どうぶつ名誉園長の『ハシビロコウのビル』をかたどったものらしい。
表記が「伊豆シャボテン”動物”公園」ではないところを見るに、ビルは相当前から名誉園長として活躍しているようだ。
いやなんかもうビル神社まであるし、めちゃくちゃ愛されていることがわかる。
なぜか日本で人気のハシビロコウだが、もちろん自分も好きだ。
くちばしがデカすぎるところとか。
そんなわけでバードパラダイスへ突入。
いやしかしこれ……
(鳥との距離感バグってないか?)
……そう、なんかもう人間用の通路に普通に鳥がいるのだ。
いやまあ「園内をクジャクが歩いてるんだからバードパラダイスもそうなるだろ」と言われればそれまでなんだけども……!
なんだかこういうツル系の鳥に檻越しにつつく攻撃をされたことがある自分にとって、これはなかなか衝撃的な展示方法である。
人馴れしてると同じ空間にいてもつついてこないということなのか……?
そしてビルを感じる……!(看板あるし)
来るのか……!?
ビル!!
おお……! ハシビロコウ特有の鋭い眼光……!!
そしてこれを檻越しではないどころか、数mの距離で見れていることに驚愕!!
かっこいい……!!
いやはやハシビロコウのビル、さすが名誉会長だけあって動物園の客に対してサービスしまくりである。
(動かない鳥? なんのことです?)
さてさて、ビルは1971年にスーダンのハルツーム動物園より来日し、一般財団法人進化生物学研究所にて10年間飼育されたのち、1981年4月にメスの「シュー」と一緒に”つがいのオス”として伊豆シャボテン公園へとやってきた。
なにやら凄いところから来たビルだが、ハシビロコウは絶滅危惧種であり、世界的にも飼育数が40〜50羽。研究もまだまだ進んでいない。(日本はなぜか全国の動物園に10羽もいるが)
そんなハシビロコウの中で、ビルは世界最高齢と言われる50歳以上の個体と考えられており、とても長生きしているのだ。(人間換算ではもう100歳越え)
この長寿にあやかりたくてビル神社が出来たのかもしれない。
なお、ハシビロコウという和名の意味するところは、「くちばしの広いコウノトリ」なのだが、どう見てもコウノトリっぽくはない見た目だ。
他にもサギだ、ペリカンだといろいろ説があったのだが、要するにそれくらい研究が進んでいなかったのだろう。
今ではDNA分析でペリカンと共通の祖先から分化したっぽいということで、ハシビロコウはコウノトリ目からペリカン目になったとか。
でもそうなるといよいよ生物学的にも姿的にもコウノトリが全然関係ないわけだが……?
(まあコウだけでコウノトリを連想する人は少なそうだしいいか…)
ハシビロコウをこんなに近くでじっくり見れたことに感動しつつ、バードパラダイスを巡っていく。
……いやはや、ここは本当に鳥たちのパラダイスである。
こんなに一切警戒されることもなく鳥に近づける場所なんて初めてだ。
出口にはインカアジサシがいっぱいいた。
そしてもちろん逃げない。
……いや凄いなこれは。
さて、館内の別室ではビル濃度強めな写真・イラスト展が開かれている。
せっかくだし見ていこう。
このレベルで愛されているハシビロコウは日本で他に居ないんじゃなかろうか?
なんだか自分もすっかりビルのファンである。
バードパラダイスでは、こんなふうに今まで檻の中にいる姿でしか見れなかった動物たちを同じ空間で観察することが出来てしまう。
この体験は自分の中でかなり刺激的であり、衝撃的だった。
やっぱり凄いぞ伊豆シャボテン動物公園……!!
……そういえば、鳥というものはさっき見たオシドリのように、オスとメスで姿が違うものがいるわけだが、ハシビロコウはオスもメスもどちらも同じ姿だという。
なのでDNA鑑定や解剖でもしないと、性別がわからなかったりするらしい。
いや深い意味はないが一応。
なんにせよ、ビルに会えて良かった。
そんなわけで大満喫な伊豆シャボテン動物公園でした。
もちろんチケット代の元はバッチリ取れたと言えるだろう。
今まで訪れた動物園の中で、トップレベルの衝撃を受けた施設だった。
大室山に惹かれて伊東を訪れ、なんとなく発見したのでついでに寄ってみた動物園だったが、こんなに楽しめる場所だったとは……!
なんだか再訪したいと思える素晴らしい場所に出会ってしまったかも。
いつかまた、絶対にここに来よう……!
では、バスで伊東の市街地に戻るとしよう。
そしてまた明日、伊東の別の側面を楽しめることを思うとワクワクが止まらない。
伊東が別荘地として人気なのはこういうことなのかも……?
そんなことを思いつつ、次回へ続く……!
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