【つながる旅行記＃288】駿府城の歴史を学びつつ、旅はさわやかに終わる
前回は駿府城公園に入り、めっちゃそれっぽい家康像を見つつ、お手植えミカンに人生を重ね合わせた。
さて、それでは今回は発掘現場を見ていこう。
しかし徳川家康にまつわる城ということで超有名な駿府城だが、今までそういう調査が行われていなかったというのはちょっと意外だ。
発掘現場には出土品をちょっとだけ展示しているプレハブもあった。
そしてその展示を見るに、この駿府城は単純なものではないらしい。
今現在見れる大阪城の遺構が徳川時代に作られたもので、豊臣時代の遺構が地下に埋もれていることは大阪回で語ったが、なにやら駿府城も同じような状態になっているらしいのだ。
……ではここで少し駿府城の歴史をたどるとしよう。
駿府城は1585年頃に、駿河を支配した家康が築城を開始した城だ。
その1年後に本丸御殿を完成させた家康は、17年過ごした浜松から駿府に移り、そのあとも天守やら城郭やらを完成させていくのだが、1590年の小田原征伐のあたりで秀吉によって江戸に移封される。（城作ったのにね…）
なのでその頃の駿府城には豊臣系の中村一氏が入城していたのだ。
（まあ豊臣系といいつつも関ヶ原の戦いでは東軍について、後に中村家は断絶するのだが……）
いやまあ中村家はともかく、最新の発掘調査によって、その頃に秀吉が独自に築かせた駿府城の天守台があったことがわかったのである。
平たくいうと、実に秀吉らしい大量の金箔瓦が出てきたりした。
（これは秀吉だわ）
きっと一時期は豪華絢爛な天守がここにあったのだろう。
……とはいえ、その10年後には関ヶ原の戦いがあり、駿府城には家康の異母弟の内藤信成が入る。
そしてその後の駿府城には、子の秀忠にあれこれを任せて隠居した家康が入るのである。
なんか天守が燃えたりとかも色々あるのだが、それを再建したりなんなりしつつ、家康は最後は駿府城で死去することとなる。
8歳から19歳まで今川氏の人質として駿府に居た家康だが、最後を迎えるのもまた駿府だった。
この駿府という土地は、家康にとってかなり人生に関わりのある場所だったんだな……。
（そりゃ銅像も建つわ）
しかしなんか思った以上に凄い規模で掘り起こしてるな……！
そして、発掘調査作業員の服にも注目である。
なんと作業員は葵の御紋入りビブスに歯朶具足風ヘルメットで現場に臨んでいるのだ。
前回、フタバアオイが3つの三つ葉葵という情報に触れていたのでなんだか嬉しい。
しかしヘルメットには歯朶（シダ）か……。
これまた見事に地味な草である。
やはり戦国武将は雑草系を好むのか……？
前回紹介したあの本、無性に読みたくなってきた。
そんなわけで駿府城公園、非常に勉強になったし良いものが見れた。
秀吉派な自分は徳川家に対して色々思うところもあるのだが、これもまた勉強していくことで少しは変わっていくのかもしれない。
食わず嫌いせずに、広く知識を入れていくとしよう。
……そしてお腹がペコちゃんである。
行くか。
静岡限定のあの店に！！
というわけで「さわやか」にやってきたのだ。
「さわやか」は静岡限定のげんこつハンバーグの炭焼きレストランである。
その味を求めて、わざわざ県外からやってくる人もいるとか……！？
えっ？
鍵のない自転車はどうしたのかって？
こう……
静岡県民の民度に期待する感じで……？
（※空腹による判断能力の低下）
（よく見るとヤバい器）
目の前で真っ二つに切られ、ジュージューと音を立てるハンバーグ。
なお、運ばれてきたでっかい肉塊を店員さんが慣れた手つきで両断してくれたのが上の画像の状態である。
なんだかさわやかの店員さんの接客は、他のファミリーレストランとは違うレベルの高さを感じる。
こういうところも人を引き付ける要素なのかもしれないな……！
あ、ハンバーグは普通に美味しかったです！（語彙力）
そんなわけで、楽しかった静岡旅はさわやかに終わった。
静岡は全然来たことがない場所だったが、海はあるし、山もあるし、都会もあるし、新幹線も通ってるし、なにより富士山もあるしで、なんだか素晴らしい県だったなと思う。（自転車も盗まれなかったし）
東側は大分楽しめた感があるので、これは西側もいつか攻めたいところだ。
……ああ、やっぱり旅行は良いな。
自分の今まで知らなかった場所を、一気に馴染みのある場所にしてくれる。
静岡で得た多くの知識を携え、自分はまた移動を開始。
相棒（折りたたみ自転車）も得たことだし、これからの行動範囲はかなり広がることだろう。
……次の休み、ホント早く来て。
そんなこんなで次回へ続く…！
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