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【cinema】ナイン・イレブン 運命を分けた日

2017年72本目。

久々にチャーリー・シーンとウーピー・ゴールドバーグとルイス・グスマンとジーナ・ガーションを見た。ついでに言うと、ジャクリーン・ビセットもだ。

2001.9.11。アメリカ国民にとっては、忘れられない日。あの日、被害を被った人々とその周辺の人々、もうそれはアメリカ国民に留まらず、世界中の人々なんだろうけど、絶対に忘れられない日。

一機目の飛行機が世界貿易センタービルに突っ込んでから、エレベーターが停止した。その停止した一基の中に閉じ込められた5人の男女と、それを励まし続けたビル管理オペレーターの女性の物語がコレ。

この見終えた後の感情の行き場のなさは計り知れず。ただ、私が思ったのは、戦争やら何やらと同じで「使い古された」テーマにならなければいいなということです。昔、「ユナイテッド93」という同じように911で犠牲になった飛行機内を描いた映画を見ました。もう多分12年くらい前。その時に沸き起こった感情は今でも覚えていて、涙でグチャグチャになって劇場を出ました。それと比較するわけではないけれど、変に「慣れてしまった」自分がいたんです。大体こんな感じだよねと。

フィクションだそうです、このストーリー。ただ今でも行方不明のままで、名も無き人々の最期はきっとこんなだったんだろうなと思える内容。あの時同じエレベーター内にいたこと以外共通点はなくて、きっとそれ以外では交わることすらなかった人々の物語。そう思うと、出逢いの一つひとつって本当にかけがえのないものだと思う。

あのエレベーターから逃げられても、あの粉塵、混乱の中、生き残れたのかどうか。大勢の消防隊員、救命士、警官たちが命を懸けて、市井の人々を救い、そして命を落としてしまったあの日。あー、感想書いてても泣けてきた。

911を題材にした映画って結構公開されていて、皆それを見て何を感じるか、どう思うか。911を知らない世代が育ってきている中で、どう伝えていくか。あの当時、大学生だった私は、その1週間後に友達と行くイギリス旅行の現地でのミュージカルのチケットを英語で予約するのに必死になっていて、飛行機がぶつかっていくシーンをテレビで目の当たりにしながら、それが本当に起こっているかが全く信じられなくて。母が「何コレ⁉︎ どうなってるの⁉︎」と大騒ぎしているのを「何、テレビの前で大騒ぎしてるんよー」くらいに思っていた自分を今でもすごく恥じています。多分本当に「他人事」でした。

かと言って、この映画は、テロがダメだとか、テロリストに対する感情は一切なくて。そういう類いの警鐘を鳴らすものでもなくて。変にこの映画を評すると、錚々たる俳優陣が、ほぼ密室内でのやりとりを、必要最低限の時間内で、伝えたいことを伝え切った内容だと思いました。

あの時こうしておけばよかった。あんな言葉を発しなければよかった。もっと優しくなれたはずなのに。そんな後悔の念でいっぱいになるかもしれない私たちの日常を少し考え直すキッカケになる映画だと思う。毎日が同じ繰り返しだなんて思っちゃいけないなって。哀しいけど、もう少しやさしくなろうって思える話。

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