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【cinema】メッセージ

2017年41本目。

私にこの壮大な物語のレビューが書けるのか、見て数ヶ月経った今も思い悩んでいます。映画を見終えた後って、大体二通りの感じ方があって、レビューをすぐに書きたい!ほとばしる思いを書き連ねたい!というものと、他の人はどう感じたんだろう、少し寝かせたいなと思うものがあります。この「メッセージ」に対しては、どちらの思いもあって、未だに整理ができていないのです。

これをSFというジャンルに押し込めてしまうには惜しいし、異文化理解、コミュニケーション時代の新たな幕開けとだけ言ってしまうのも何か違うなって思います。時間軸に対して、私たちが普段意識していることとそうでないこと、それに気づかされるのですが、そういう世界があって当然だなと。いつのまにか自分たちがスタンダードだと思っていることは、全く異なる価値観や考え方があって初めてそうでないことに気づく。そんな感じです。

見終えた後、この映画の様々なレビューを読んでいて、みんな凄いなぁ、映画見ただけで(はたまた原作と比較して)こんなふうに感じたんだ、というのが正直なところで、私自身は、実は何も感じなかった、ような気がします。

何も感じなかった、というのは語弊があるけれど、ルイーズに特別共感することもできず、未知の生物体についてどうこう思うこともなく、彼女が彼らと交信することで、過去、現在、未来と私たちが位置付けているものが、彼らにとってはそうではないということは、わかったけれども、私はこの映画の持つ「メッセージ」をちゃんと受け取れなかったような。

ルイーズはこれから待ち受ける未来について、確かなビジョンを持つに至り、それに向かって進んで行く。怖くないのかなと思う。変えることのできない未来。どんなに必死で頑張っても見えている「これから」。よくあるストーリーだと、運命(さだめ)は変えられる、となる。ここではそうはならない、ということもわかっている。未知の生物体と交信することによって教えられたこと。とにかく、ひたすら、現在(いま)を生きる。一瞬一瞬を大切にする。

ってことも何か後付けで、考えたんだよね。何だろう、普段SF作品を見ないから身構えてしまったのかな。目を凝らして見たんだけど、むしろ頭の中、心の中は空っぽになった感じだったのです。そんな経験もあんまりないことだから、ある意味よかったのかしら。

ハッキリ覚えてるのは、この物体が降り立った国々の立ち位置が映画で垣間見えたこと。アメリカや中国、ロシアの台頭と、日本の影の薄さ。北海道は函館(←ばーむろーるさん、情報ありがとうございます)にアレが出現したら、日本国内は大騒ぎだけど、全世界からしたら、何とも思われないんかなーという感じ。中国、やたら強気。ってことはすごーく気になったよ。

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