コロナがない世界の友人からの話PART2

これは空想のはなし

パラレルワールドにいる彼からの電話は突然かかってくる。

いつも非通知で番号は教えてくれない

「調子はどうだい？」こんな事を現実に言う人がいるのか、といつも思う。

「ソーソー」と答える自分に相手も同じ事を思っているだろうが

先日、彼は地元の夏祭りをお嫁さんと楽しんだそうだ。　浴衣来て手を繋いで花火を見て、、、私もしたい。

そんな近況報告をした後、今日の本題が始まった。

「どうしてコロナウイルスは歴史に誕生したのか」

地球から人口調整しとくれという願い？今の生活、価値観を見直す時が来たのだという神からの試練？etc

こんな想像しか出来なかった。

「ポジティブに考えてみてよ」彼は言う。

そうか
「世界が協力して一つになる為にコロナウイルスは生まれたんだ」

ノーベル平和賞並の答えが出たとガッツポーズを決めていた。

「良いねぇ、ポジティブだよ」彼は必ず肯定から入る。そこがとても好きだ。

「コロナになってから、暴動はあったと思うけれど戦争は無かったでしょ」

今、彼の世界では世界戦争が始まり、日本が戦争に巻き込まれるかもしれないという瀬戸際らしい。

彼は、来月から国の指令で訓練を受ける事が決まったらしい。だから、今日電話したのだと、、、

私の世界ではコロナが、彼の世界では戦争が
誰が何をしたと言うのだろうか。
一人一人、自分の人生を精一杯生きて、愛する人の隣で笑いあっていたいだけなのに

電波が悪くなってきた。情報操作の影響らしい

誰もが幸せになる権利があ、る、よ、、、ね

彼からの言葉はこれで終わった。

「どうしてコロナウイルスは歴史に誕生したのか」

人によって意見は色々あると思う。

正直私も答えは出ていない。
これが私のダメな所なのだ。

それ以降、彼からの連絡はない。

それでも、いつか来る収束後の世界と、彼の世界が平和になったタイミングで

「調子どうだい」と突然連絡が来る事を