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あの時想いを伝えていたら

これは大学4年の冬からの話

彼女もいない私にイベントの打ち上げで連絡先を聞いてくれたつり目美女がいた。タイプだった。

LINEをダウンロードする所から教えてもらい、既読から返信が来るまでのドキドキも教えてもらった。

特にアタック等はしていなかった。ただ、本当に居心地が良い人で笑顔がたまらなくステキだった。

大学を卒業してから私はドイツへ留学を決めた。

出発前のある日、代官山蔦屋に行こうと美女を誘った。飲めない自分は無理にお昼のスパークリングワインを身体に染み込ませる。

一緒の時間もあっという間に別れの時がやってきた。

「じゃあ、頑張ってくるね」、、、私に対してそれだけなんだ、という表情の美女 

好きだ、離れるけれど毎日連絡するから…たったこの一言が言えなかった。

エスカレーターを降りて姿が見えなくなる美女

私は自分自身で私に好意を持ってくれた人を手放したのだ。まだ始まってもいない未来を不安に感じて


話はもう少し続く

一年後、一時帰国の際に美女と会った。今回こそは想いを伝えよう。

舞台は新宿駅、チャージするから「じゃあねー」と券売機に向かう美女。一旦別れたが美女が改札に入る前に呼び止めた。

「好きです。付き合ってください」

「ごめんなさい。今、お付き合いしている方がいるので」

「遅かった」

「うん」

恋愛はタイミングというが、その通りだった。

そんな美女は結婚して子どももいて幸せにしている。旦那さんは自分と似ていた。



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