見出し画像

Vtuberとライトノベル作家の仕事における関連性を考えてみた ~SNS時代のクリエイターとしての接し方とは

つい昨日、気になるTweetを見つけた。

この内容で気になったのは、Vtuberに対する誹謗中傷ではない。それに関してはどうであれ、今に始まったことではない。確かに問題とすべき話だが、そう簡単な話でもない。

ともあれ、自分が気になったのは、このアカウントの人物はライトノベル作家であり、デビューから数年しかたっていない点。
確かにこの作家の作品はコミカライズもされているとはいえ、実績、知名度は乏しい作家に他業種から声がかかってくる点に興味を引いた。

別にこの作家を悪く言うつもりはないが、ASMRや配信企画などVtuberとすでに接点を持つ作家、シナリオライターも多くいるであろう中で、この人ならと案件の話が出てきたのである。
そもそも、投稿者自身Tweet内で“まだまだ案件なんてほとんどない時期”と書かれている。

この案件の経緯、内容に関しては少し調べていたら、すぐに答えが出てきた。

「peep」より

Vtuber視聴をアピールをしていたら、動画脚本が案件としてきたようだ。
これで経緯に関しては、ほぼほぼ答えが出た。

作家をしており、Vtuberにも造形が深いのであれば、作家個人に直接仕事の声をかけてくる事もあろう。SNS時代においては個人間での仕事の依頼、やり取りもしやすくなっている。

また、動画脚本ということでVtuber業界だけでなく、動画配信が普及する中で、動画脚本の需要性は高まっている。ライトノベル作家だから、動画脚本には様々な面で無縁と入っていられない時代である。それは動画配信側も同じである。

実際、この件だけでなくYouTubeでの漫画動画などが小説として、メデイア展開する事もある。また逆にVtuberの来栖夏芽のように配信内で文才を披露したことで、出版社に声をかけられ小説家デビューに至っている。

今の時代、クリエイターは単一の活動だけでなく、マルチな活動を余儀なくされているとも見る事ができる話でもある。

ただ、このTweetから気になることはまだあり、誹謗中傷の内容を赤裸々に語るのもどうなのだろうか、と。

どこでの仕事を受けたかは少し調べただけでは分からなかったが、文面の誹謗中傷の内容から大手とも思ったが、それなら本格的なシナリオライターが使われている可能性も高い。また、ここまで内情を暴露するのも作家側のリスクも高い。それだけに大手の可能性は低いだろう。

だからといって、規模が小さくともVtuberの誹謗中傷の存在、大まかな内容を暴露するのもどうだろうか。

受けた仕事に対して、関係者双方の非がない側面とはいえ、Vtuberにとってはネガティブな話題を暴露したことには変わらない。誰とは明らかにしてないとはいえ。

これもSNS時代の軽い感覚での発言といえば、そうかも知れない。だが、仕事である以上、守秘義務は当然あるだろう。それに触れない部分かもしれないが、ここまで赤裸々に書く必要もなく、見ていてあまりいい気のしない話でもある。

そもそも、他人からでもこのような反応を受けるのだから、仕事を依頼した側からすれば、誹謗中傷と同様な発言ではないだろうか。

クリエイターとしての接し方も感じさせられる話ではあった。

■追記(2022/8/29)
作家の別のプロフィールから、仕事に関わりのありそうなVtuberが見えてきた。ただ、そのVtuberが誰かという点を明らかにする話ではない。

元々、文面からも脚本メインで演じるグループである事は読み解くことができていた。それも踏まえて、数年前に主流であった運営自体が台本、キャラクターを作り上げて演者に演じて貰うスタイルでのVtuberの話だと確証が得た。

今の様なライバー個人が作るVtuber像とは違い、演者と運営で方針の違いに対して問題となっていた話は良く聞いていた。それにキズナアイを始めとした今のバーチャルYouTuberを作り上げた存在も、活動停止する背景はそこではないかと言われていたりする。

そういった中での誹謗中傷というのは、運営にも非がある事にもなってくる。当時から、演者以上に叩かれていた運営もあったと聞く。それだけにそこに関わった者も無関係とは言いがたい。

元々、引用したTweet内容も一視聴者が当時を振り返る話なら、私も気にならない話であった。ただ、後からにせよ仕事として運営、演者に関わった者の発言として見ると、やはり無責任な気はする。

だからといって、誹謗中傷が許される話ではない。ただ、今のVtuberを基準にこの話を考えると少し齟齬があるかも知れないと話でもある。

またVtuberも人それぞれで、誹謗中傷に弱い人もいれば、まったく気にしない人もいる。中には文字通り世界を敵にしても立ち回った人もいる。
信念を持って、この世界に入ってきた者だからこそ、多少のことでは障害とならない。だからこそ、輝いて見える。

そういった演者側の視点が抜けているから、この発言だけだと単なる誹謗中傷はダメだよねという話とも感じてしまう。

恐らく、ここはTweet投稿者も自身と照らし合わせての発言だったのかも知れない。とあるVtuberグループの誹謗中傷とは、仕事で関わった当人にも当てはまることだし。

それでもVtuber史として見た場合、この方の発言は演者側ではなく、運営サイドに関わった者の数少ない証言であるから、当時のVtuber史を補足する点でも興味深い話である。
ただ、どちらかといえばクリエイターとしての接し方で、モラルを論じる話題として見るべき話の方が大きいのかも知れないが。

※タイトルが少し問題があったのでないかと判断して「推測してみた」から「考えてみた」に変更しました。

読んで頂き、もし気に入って、サポートを頂ければ大変励みになります。 サポートして頂けると、晩ご飯に一品増えます。そして、私の血と肉となって記事に反映される。結果、新たなサポートを得る。そんな還元を目指しております。