見出し画像

【こんな雨の日はベトナムでの日々を思い出すんだ】

ラテン国際一家の陽気な日々をお届けしています、「つづき せな」です。ぜひ、名前だけでも覚えかえってください。
(毎回、出だしが漫才師風)

今回、「ラテン」なんて1ミリも関係ないですが、「多様性」という面でシェアしていこうと思います!

先週末に代々木公園で開催されていたVietnam festival 2022に参加してきました。

私は、大学時代、日本語教師アシスタントとしてハノイに何度か派遣されて地元の大学生に日本語を教授するいうプログラムに参加していた。


そこで出会った人たちは、私に
「多様性、自由、今を生きる」ということを体験させてくれた。

赴任先はベトナムの首都、ハノイ。

カラッと晴れる日はほとんどなく、大体曇り。時々雨。

今日みたいな雨の日は、なんだかハノイを思い出すんだ。


◆◆◆

ちょっとエモみを出して書いてみようと思ったんですが、
引っ張り出してきた現地での滞在記、全て内容がよしもと新喜劇みたいな仕上がりだったのでダイジェストでお伝えしていこうと思います。


1、「死なへん」

ハノイの大学の寮に住んでいたのですが、驚くほど行動をともにしていたのはラオス人でした。私の寮の隣にはラオス寮が隣接しており、気さくで優しい気質の彼らはよく私ともう一人いったメンバーSの世話をよく焼いてくれていた。

日本語もなぜか少し話せて、

「死なへん」

が口癖でした。

財布無くしても
「シナヘン。」

チンッチンに熱いお茶が手にこぼれても
「シナヘン。」

断水しても、停電なっても、お金なくても、

「シナヘン!」

と常に前向きな姿に癒されました。
(いやもう、大丈夫かいなw)

日本語教師の先輩が教えた言葉らしいけど、なかなかいい言葉を伝授したなぁと感銘を受けた。

(死ぬこと以外はかすり傷をすでにモットーとしている人ばかりだった)


2、ピッキング事件

こちらもラオス人との一コマ。
(ベトナム行ってるのにラオス人の存在感がすごい)

私たちが帰国前、ずっと仲良くしていたLちゃんというラオス人の女性。
めっちゃくちゃ可愛くて、ラオス版安室ちゃんみたいな彼女。

どうしても、帰国前に自分の寮の部屋に私たちを招待したかった彼女との話。
しかし、そこには超セキュリティーが厳しい寮のガードマンがいる。

彼女は、負けじと
その辺に生えてる草をちぎっていじけた素振りをして
「おねがぁい。。。(上目遣い)」
と、弱った猫のような声を出した。

すると、なんとか開けてもらえた。
(開けてもらえたー!)

そもそも、草ちぎった意味あるん?

見事にガードマンを出し抜いたのにもかかわらず、
Lちゃんは衝撃の一言。


「鍵忘れた。」

(え!せっかく草ちぎって出し抜いたのに!)

ルームメイトも出払っており、開けてもらえないため諦めようとした時。

一緒にいたセイフォンというラオス人が、

「俺に任せろ」

と言って、

明らかに形状の違う鍵を無理矢理鍵穴にぶち込んだ。
(ええええ!!)


ガチャガチャガチャ…カチャッ。


開いた。

(開いたー!!!!!)

 
ことなきをえて、私たちは無事にLちゃんの部屋で最後の時間を楽しく過ごした。
(色んな意味でセキュリティ大丈夫かいな)


3、名前

これもラオス人の話。
(もうベトナムのこと話さずに終わりそう)

1つ前の話で出てきたLちゃん。
私はずっとLちゃんって呼んでたけど、どうやら本名は違うらしい。

どうして、源氏名のようなもので生活するのか聞いてみると、

本名には、魂が宿ってる。だから本当の名前は秘めて源氏名を使うんだ。

なんか素敵!

ちなみに、このLちゃん、私の日本語教師の相方に、

「Sちゃん!あなたの顔Fatね!Like a full-moon!!!」
(満月のように顔面太ってるわね!)

と、めちゃ笑顔で言い出した。

日本で、めっちゃくちゃ失礼に感じるけど、
実はラオス人の彼女にとってはすごい褒め言葉らしい。
(そして、Sちゃんは私よりすっごい細いのにそう褒められてて、もうLちゃんには私は大きすぎて見えなかったのかしら)


4、ワタナベ

またラオス人の話です。(もうベトナムの話諦めよう)

日本語に少し興味を持っているのか、よく家にくるDaoちゃん(当時28歳。男性)はラオスで購入した小さな辞書を持っていた。

ラオス語⇄日本語

が記載されているけど、ラオス人が作ったのかちょっと精度が怪しい。

そう感じたのは、日常会話から。

私「Daoちゃん、今日は朝バインミー(ベトナム風サンドイッチ)届けてくれてありがとう!」

Daoちゃん「ワータナベー」

私「??」

私「断水大変やったなぁ〜シャワー貸してくれて助かったわ〜」

Daoちゃん「ワータナベー。」

私「???」

1回目は、空耳かと思ったけど、このおっさん(こら)絶対に「ワタナベって言うてる!


私は、Daoちゃんの愛用している辞書をぶんどって調べてみた。
すると、


どういたしまして:Watanabe

ラオスの辞書より

って書いてあった。
嘘つけー!!!!

(しかも、なんでワタナベ。。)


もしかすると、私たちが知らなかっただけで、「ワタナベ」には「どういたしまして」という要素があるのかもしれない。
(多分違う)



5、日本文化

やっと、ベトナム人も登場させようと思います。
(満を辞して)

私は、大学の門の目の前にある寮に住んでいた。
せっかくなので、

「日本語、ダンス学びたい人ウェルカム」

と張り紙をして空いた時間が異文化交流することに。


その効果があったのか、私たちの寮には連日色んな人が訪れてくれた。


その日は、英語科のHuanちゃん、ラオス人のTitiちゃん、いつもそばにいるワタナベDaoちゃん。

日本から持ってきた折り紙で鶴やアヤメを折ることに。

如何せん、共通語がないものだから、

英語、日本語、ラオス語、ベトナム語の4ヶ国語をとびかわせながらの折り紙はなかなか発汗作用あり。

彼らにとっては、普段慣れない、折り紙で謎の鳥をおらないといけないので神経を研ぎ澄ませなければならない。

誰かの言語は誰かには伝わららず、
通訳したり、助け合ったりして、
ようやくみんなで鶴を折り上げる。

なぜか全員汗だく。

Orizuru the ブートキャンプ。

そして、私は彼らにこんな話をした。

私は、大学で日本文化を学んでいる。その授業の中には、着付けの授業もあってね。着物を着るのも、茶道をするのも、折り紙をおるのも、細かいところまで気を遣って美しさを表現したり、おもてなしの精神で下準備にもすごく神経を使うの。
だから、「日本文化はスポーツだ」って教授が教えてくれてん。

そう話すと、みんな汗を拭いながら

「ほんまやー!」ってゲラゲラ笑ってた。

小さな色紙一枚で、花や鳥に姿を変える折り紙。

改めて、日本文化って素敵だなって俯瞰して感じられるのも日本語教師の特権じゃないかな。


6、したいことをしたい人がする

ベトナムにいて終始感じていたことは、

「優しさや行動にいやらしさがない」

ということ。

生徒のみんなと週末、少数民族の村へキャンプしに行った時も、
朝起きて、布団を畳んだり、スイカを切ったり、ちゃっちゃかする子もいれば、ギターを弾いて素敵な朝の演出をしてくれる人もいる。

「お前ら働けよ!」って雰囲気を出す人もいなければ、
「仕事して私たちえらい!」みたいな圧をかける人もいない。

みんながそれぞれ「したいことを、したい人がする」というナチュラルな雰囲気がとても心地よかったことを思い出す。


「こうしたらどう思われるかな?」
「やらないと怒られるかな?」

未だ起こっていないことに、心配したり不安になったり、
無駄なエネルギーを使っていた自分に気付かされる。


ふと、日記を読み返すだけでもあの日のあの感情がふわふわと蘇ってくる。


こんな天気の日は、毎日がむしゃらに異文化交流して、笑って泣いて、駆け抜けた日々を思い出す。


そこにいた全ての人々が、私のなかに多様性という種を植えてくれた。


私も、せっかくラテンファミリーの一員であり、世界を20カ国以上旅してきた経験があるのだから、
もっともっとそこで感じたことをシェアしていこうと思った雨の月曜日。


また、気が向いたらベトナム滞在記シェアします。


ワータナベ~


この記事が、ええやん!と思ってくださったら「スキ」「シェア」「サポートする」を押していただくと喜びがこぼれ落ちま〜す!

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?