「新生活様式」は定着しない。その理由。
こんにちは!
ようやく梅雨が明けて、夏らしい天候になりましたね。
当社は8月1日、おかげさまで創業6年目を迎えました。
信頼を寄せてくださるクライアント、パートナー、普段から気にかけてくださる皆様のおかげとしか言えません。
この場を借りて、心よりお礼を申し上げます。
パンデミックによる影響もたしかにありましたが、そのおかげもあって、まさに社名のごとく「Rebirth」することができました。
今期の所信は、別の機会にあらためて配信させていただきますが、
これからはますます当社独自のマニアックな世界観を構築していきたいと思っています。
さて、私にとって大切な所信表明よりも、優先して述べたい内容が、今回あります。
それは、政府の唱える、「新生活様式」についてです。
冒頭に、行動変容の専門家として断言してしまいますが、
新生活様式は、このままだと失敗します。
定着しません。
ムリです。
その理由をこれから述べます。
多くの人にとって、今夏ほど異様な夏は、記憶にないでしょう。
「あれをしてはいけない」「これもしてはいけない」
政府は、新生活様式を推し進めているわりに、新しい明確なモデルをまったく示そうとしません。
「蜜を避けて」「大声を出さないで」。。。
もう誰もが知っていることです。
これは、生活様式ではなく、「禁止事項」です。
政府には、新生活様式のアイデアがないのでしょうか。
そう思うと、私には不安しか生まれません。
そして、もし、これがそのまま「企業」の経営だったら...と思います。
かけ声だけは良くて、メッセージはあいまいな経営陣。
指示と罰則だけは、明確。
社員が死にそうになっても補償はしない。
こうした企業があるなら、それはいわゆる「ブラック企業」と世間から言われるレベルです。
社員(国民)は、今「不安」なのです。
そして、その不安に向き合わないといけないということぐらい、誰もがわかっていることです。
しかし、
不安に向き合うには「気持ちの余裕」が必要です。
余裕を持つには、物理的にまず「時間」と「お金」が必要であり、
そこでようやく気持ちにも余裕が持てるものです。
そして何より、
トップからの明確なビジョンと行動指針、そしてプランを明示することが求められます。
では、多くの人に新生活様式を理解し、行動してもらうには何が必要なのか。
私は、たった1つのことだと思っています。
それは、
これまでの生活と比べ、
「何を加え(+)」
「何を引く(-)」のかを明示することです。
今の状態は、「やってはいけない(-)」ばかりが示されています。
禁止事項につぐ禁止事項。
つまり私たちは、これまでの生活から「引く」ことばかりが求められているわけです。
罰則ばかり増えれば、それは最終的に、私たちひとりひとりの「モラルに頼る」ということになっていきます。
じつにリスキーな前提の上に成り立つ、ということになるのです。
「きっと日本人なら、わかってくれる。禁止事項を守ってくれる」そんなのんきで都合の良い考え方は、このコロナという有事の時代、まったく場違いな考え方です。
新生活様式にまったくワクワクしないのは、「これをやってみよう」という「加えるアイデア(+)」がまったく示されないからです。
夢も希望も見させることができないトップ。。。
例えば、こんなプラスのアイデアは、どうでしょうか。
・リモートワークに切り替えたら、3か月Wi-Fi使いたい放題。
・家族がそろって家で遊べるアイテムを配布。
・席に余裕を作ってくれた飲食店に、空いた席数分の6割の売り上げを補償。
などなど。
少しは国民(社員)をワクワクさせてほしいものです。
いわゆる「アメとムチ」戦略は、アメがあってのムチです。
ムチばかり振り回すのは、振り回す人が無能ということになります。
今の新生活様式は、いまだに、昭和体育会系の「お願い+罰則」(-)ばかりなのです。
それに見合う「ワクワク」(+)がまったく語られないのです。
じわじわとエネルギーを搾り取られていく今の日本の状態を、私は個人的にとても憂いています。
とはいえ、現実的に私たちは起業家、経営者として、できることをやっていくしかありません。
せめて影響力を持つ人からは、ワクワクを感じさせる言葉、働きかけをしてほしいと切に願います。
繰り返しますが、それには
・明確なビジョン
・明確な行動指針
・明確なプラン
・やさしい言葉
・なによりトップが冷静でいること
これに尽きます。
この夏、私もそんな言葉を周りにたくさん投げかけたいと思います。
「多くの不安を和らげる夏」
そんなテーマで臨みたいです。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
◆◇◆ 今週の箴言(しんげん)◆◇◆
(ラ・ロシュフコーより)
英知は、
魂にとって、そして
肉体にとっての
健康にあたる。
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