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「伝わる」って、どういうこと?

「伝わる」って、どういうことなのでしょう。

「私の言いたいことが伝わっていない!」という気持ちになることは、おそらく子どもの頃から、みなさんご経験があると思います。でも、「あ、いま伝わった!」と感じるのはどんなときでしょうか。「伝わる」の理想を考えることで、そのために必要なことなどを一緒に整理していきたいと思います。

「伝わる」とは具体的にどういうことか

Googleで検索すると、以下のように意味がでてきます。

1.物・作用などが、あるものを経て、そこに届く。
 媒介物を経て作用が及ぶ。
 「銅線を熱が―」
 人を介して言葉が伝えられる。
 「うわさが片いなかにまで―」
 元(もと)になる所から移って、そこに至る。先の者が譲り渡しまたは教えて、あとの者に残る。
 「漢字が―・って来たころ」

Oxford Languages and Google

「あるものを経て」「そこ」に「届く」
あるもの、というのは言葉だけに限りません。目で見える物もそうですし、匂いなども「伝わるもの」のひとつですよね。では、「そこ」というのはどこでしょうか。

あまり範囲を広げすぎてもあれなので、ここでは自分から相手(人)に「伝える」ことだけを考えます。そうすると、相手の「耳」に届くことも、ある意味物理的には空気を介して音は「伝わる」ことを達成しています。ただ、本人が認識しているかどうかはわかりません。ましてや、違う言語だったり、その人が認知していない言葉だったら、耳に届いてもそのあとになにも生まれません。感情も行動も。これは本当の意味での「伝わる」は達成していないことになります。

理想の「伝わる」が達成される3つの条件

少し遠回りしてしまいましたが、本当の意味で「伝わる」が成功するには、以下の条件が必要になるのではないでしょうか。

  • 相手がわかる言葉を使う

  • 相手の心を動かす

  • 相手がアクションを起こす

この3つが揃い、自分がイメージしていた通りに相手がアクションを起こすことができれば、「理想の伝わる」が達成したと言えます。

1つ目の「相手がわかる言葉を使う」というのは、なにも言語(日本語、英語、中国語・・・)に限ったことではありません。同じ言語で同じような意味であっても、わかりにくい言葉などは避けたほうが伝わりやすくなります。たとえば、住宅街などにあるテーマパークからのお知らせのタイトル。

「運営管理者に依る周辺地域混雑緩和ための注意喚起」

こんなタイトルを見てどう思いますか?
なんか小難しい注意みたいだ。漢字ばっかり。運営管理者?私にはあまり関係ないから無視でいいか。。。。なんて経験ありませんでしょうか。これって結局、

「なるべくマイカーでは来場しないでね、混雑するから」

ってことが趣旨だったりします。ならば、一番目立つお知らせのタイトルにそれを書いて欲しいものです。さらに、内容的には注意喚起で、自家用車で来てほしくない、ということを言いたいのですが、ネガティブな書き方をしたりすると読み手はわざと無視したり「見なかったこと」にしたりしがちです。なので、言い方を変えて、

「バスや歩いて、テーマパークに行こう!」

なんて言い方をしてもいいかもしれません。もし逆手にとってマーケティングをする余地があるなら、

「バスや歩いて来た方には、ドリンク無料プレゼント!」

なんて書き方をしたら、むしろ全体の来場者は増えたりするかもしれませんね。ここまでくると、お気づきかもしれませんが、先ほど私が挙げた2つ目と3つ目の「相手の心を動かす」「相手がアクションを起こす」まで達成することができる可能性が高まります。つまり、「伝わる」が成功することになります。

テーマパーク周辺の車の混雑を緩和したい(クレームをなくしたい)

注意喚起のプレスリリースを出す

ではなく、

テーマパーク周辺の車の混雑を緩和したい(クレームをなくしたい)

どうやったら伝わるか

代替手段であるバスや徒歩を促す文言にしよう

そうしてくれた人が「お得」になる仕組みをつくろう!

こういった形で、お客さま、相手の気持ちをイメージした言葉・手段を考えると、理想の「伝わる」が達成できそうです。

自分の気持ち、達成したいことを紐解きつつ、相手の気持ちも紐解いていく。そんなことを意識しながら、ぜひコミュニケーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。

ではまた。

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