私が大切にしている趣味

前回、私の趣味についてお話します、
と言ってから、

ずっと、私の趣味について考えていました。

自分の時間がとれない中で、

好きなこと、打ち込めることって、
私にとって何？と考えてみました。


結論からすると、私は、やりたいこと、
打ち込めることを仕事にしてきた、

としか言いようがありません。

医師のくせに、クリニックで診療するばかりでなく、
女性医療ネットワークだの、日本女性財団だの、

あれこれとお金にもならないことばかりやっているのは、

かつ、散々批判を浴びてもそれをやめられないのは、
やっぱり、やりたいから、なんだと思います。


何をやりたいのか？
女性の生涯の健康と幸福（ウェルビーイング）支援。

なぜやりたいのか？
いまだに多くの女性や子どもが抑圧されている世界だから。


自分のことよりも夫や親、上司、同僚の
顔色を見ながら生活している女性たちに、

もっと自分のやりたいこと、快と不快の表現、

自分の心と体を見つめて尊重することを、
「ふつうに」やっていいんですよ、

ということを伝えたい。


何も言わず黙々と働いている
女性たちのお腹の底に眠っている、

生き生きとしたパワーが、
なんてもったいないんだろう！と思うから。


やりたいことをするために、勉強したり議論したり、
理不尽に対して怒ったり奮起したり、発信したり、

友や同志と連携を喜びあったりするのって、
楽しいよ！と私は伝えたい。

これこそ、私の趣味であり生きがいです。

思えば、小学校・中学校の時に、

「女の子だから」
「女のくせに」
「女で残念」

と言われるたびに、そう言われたくなかった私は、
最初から私を女と決めつけ
（ジェンダーは自分で決めていい、と今なら言える）、

性別役割や性差別を押しつけ
（自己価値や自己役割は自分で発見していくのが大事）、

将来の職業選択の可能性を狭めている
（専業主婦しか女の子に職業を許さない文化！）

社会や世界を、私が生きやすいように
「変えよう！」とテーマ、趣味を決めてきたといえます。


だから、高校〜大学時代に読んだ本の数々は、
趣味どっぷり。

大江健三郎の「見る前に跳べ」とか
エリカ・ジョングの「跳ぶのが怖い」、
有吉佐和子訳「最後の植民地」、
「ランソン先生のからだの本」「ウーマンズボディ」などなど・・


全く同好の志が周囲にいない大学時代にも、
中山千夏さん矢崎泰久さんの「間組」
（男と女、男らしさと女らしさの間に目を向ける試み）
を大学祭に呼んだり、

ボーボワールの自伝映画
「ボーボワール自身を語る」の上映会を地元でやったり・・

周囲に男の子が多い環境ではありましたが、
男の子たちも、先輩や後輩の女の子たちも、

皆協力してくれて、イベント開催も楽しいものでした。


今、やはり私は、本を読んで啓発され、

診療で女性たちとそのこと
（女性の生き方やこれからめざす社会）
について語り合うばかりでなく、

人と人を繋いだり、女性や女の子支援の
イベントや団体を立ち上げたり、

女性支援団体を支援する仕組みを作ったりしています。
５０年間、同じテーマです。


その中でこだわるのは、なんと言ってもそれぞれの個人の
“うちがわ”です。

つまり、体のよい状態と心のよい状態を作ること、

男性とは違う女性の強いところや弱いところ、
女性ホルモンや心身の特性を理解しながら、

上手に自分とつきあい、
快適な生活を実現していくことこそが、

何よりも私が目指すものであり、
そのために学び行動し続けることが、私の趣味といえます。


さあ、
これから社会をどう変えるのか、
世界がどう変わるのか。

体が動かなくなっても、私の趣味は変わらないと思います。
たくさんの先人たち、仲間たちに感謝です。


さあ次の時代に向けて、動いていきましょう～

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パーソナル健康学
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