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本能的な生き方、たとえばそれは「パンと果物だけで過ごす日々」

 長年の悩みだった持病を克服するために始めた食事制限は、いつのまにか目的がアンチエイジングにすり替わり、際限がなくなってしまった。今のわたしの目には、パンもパスタもお菓子も毒にしか見えない。ときどき小量を口にすることはあるが、食べたあとは決まって並ならない恐怖心が襲ってきた。

 ときどき、自らをこの厳格な管理下に置く理由がわからなくなる。身体の健康と引き換えに、何か重大なものを失い続けている気がしてくるのだ。

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