吉田 正尚選手と柳田 悠岐選手を比較してみた 〜吉田正尚選手相手なら単打でOK?という相手ファン心理にみる錯覚〜
前回の記事では、パ・リーグにおいて、単打、二塁打、三塁打、本塁打ごとにどの選手が安打数で上位に来ているかをランキングでまとめてみました。
今回は、特にパ・リーグ打率上位の2人 吉田 正尚選手と柳田 悠岐選手の総安打に占める各安打の割合を比較してみました。その過程で、吉田 正尚 選手の打撃面の特徴と、対戦相手チームファン心理の面白いズレ、ある種の錯覚がありました。
吉田 正尚選手と柳田 悠岐選手の比較
パ・リーグ打率トップの吉田正尚選手、特に単打が74%と多くを占めています。一方、柳田悠岐選手は、本塁打の割合が20%となっています。両者ともに2塁打の数はほぼ同じとなっており、全体に占める割合は15〜16%のようです。
吉田正尚選手なら単打でいい?という心理
意外と今年度は単打が多い吉田正尚選手。ふとTwitterで「吉田正尚 単打」で検索してみると面白い現象が見て取れました。参考になるつぶやきをいくつか引用させていただきました。
「吉田正尚 単打」で検索し、Twitterから引用
◆吉田正尚に5階席中段のギリギリファールを飛ばされた後だと、
結果としての単打出塁もOKに感じてしまう錯覚
◆吉田正尚はモンスターだ。
単打なら仕方ないと割り切っていこう。
◆吉田正尚を単打に抑えた!
◆吉田正尚に単打はしゃーない、パ・リーグ最強バッターの1人やもん
◆吉田正尚に2死ランナーなしからの単打はしゃあない
◆二死から吉田正尚単打ならOK
実は「単打ならOK」という相手チームファンからのつぶやきがかなり多いようなんです。
「HRなどの長打も期待できる言わずと知れた強打者」というイメージなので、単打ならまだダメージが少ないという印象、なのでしょう。
はたして、相手バッテリーが意図して単打に抑えることができているのかは、分かりませんが…
今季の吉田正尚は単打の割合が多く、だからこそヒットを量産し打率を稼いでいる、一方で、相手ファンからすれば「単打に抑えたぞ」と思うその機会が多い、というある種の錯覚があるのではないでしょうか。
吉田正尚選手 過去の打撃成績との比較
では、吉田正尚選手の過去2年の打撃成績(安打割合)と今季を比較してみましょう。
2018年度、2019年度と比較してみると、やはり単打の割合が年々上がっているようです。
まとめ
単打の割合が増えているとはいえ、だからこそ打率を稼いでいるのであり、パ・リーグ打率No.1 素晴らしい選手であることには違いありません。今回は、相手チームのファンが抱いている印象と、その対象となる選手の実際の成績とでは、案外開きがあるのではないかということが分かりました。案外、数年前の印象で相手チームの選手を見ているのかもしれません。数字で追っていくと、印象もアップデートできるので、ぜひそういった見方もおすすめです。
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