マガジン

  • 「風舟」店主の読書日記

    新潟県東蒲原郡阿賀町京ノ瀬にある温泉隣接のブックカフェ、 しごと・まなび場withブックカフェ「風舟」店主の読書日記です。

  • ニシダタクジ’sポートフォリオ

    ポーロフォリオつくってます。

  • 「やりたいことがわからない」はなぜ苦しいのか?全10回

    【タイトル】 「やりたいことがわからない」はなぜ苦しいのか?~「キャリア」と「場」と「アイデンティティ(自分らしさ)」をめぐるオンライン対話の時間 【概要】 「やりたいことがわからない」「自分に自信がない」はどうしてそんなにも深刻なのか?2011年にジブン発掘本屋「ツルハシブックス」を開店以来、悩める大学生の話を聞いてきた西田卓司とつくる対話の場。 ※この記事はオンライン対話とセットになっています。 【キーワード】 #就活 #キャリア教育 #工業社会と効率化 #同質性と同調圧力 #個人戦とチーム戦 #共感と違和感 #問いをつくる #場のチカラ #発見と変容 #測定可能性と予測不可能性 #自分と意志 #伴奏者 【主な対象】 ・15歳~25歳までのアイデンティティ不安を抱える若者

  • 「就活」前に乗っておいたほうがいい50機のヘリ。

    「就活」前に乗っておいたほうがいい50機のヘリコプター。 「就活」を上空から眺めてみること。 スタートラインに立つ前に、全体像を見てみること。 そのためのヘリコプター的な本を50冊、選んでみました。

  • 本屋のような劇場のつくり方

    「気がついたら私も本屋という舞台の共演者になっていました」というコピーでつくってきた新潟市西区「ツルハシブックス」(2011.3~2016.11)のふりかえりと今後に向けて。

最近の記事

輸送から徒歩旅行へ、そして「自由」を手に入れるために学ぶ

読み終わりました。 すごいグサグサと刺さりまくる本ですね。 高校魅力化界隈の人は読んでほしい。 その「探究」は何のため?と問いかけられる1冊。 ~~~以下メモ 自主性というのは、環境とウマが合ったときに子どもに欲望の火がついた状態のことを言うのでしょう。つまり、教育の「され方」がうまくいっているときに、自主性は生まれやすいのです。 学びは一方がもう一方をむやみに信じ込むという非対称な関係のもとでなければ成立しえないのです。 それなら、あなたにとってどういう人が「先生」

    • 宛て先のない手紙

      「活動あって学びなし」は アクティブ・ラーニングが叫ばれるようになって、言われてきており、 現在でも高校の「総合的な探究の時間」などで実際に起こっている現象だと思う。 高校生の文脈で言えば、 1 活動だけして振り返りが無かったり、 2 教員や指導者に振り返りのスキルが無かったり、 3 振り返りをするにも言語化力がなくて、言葉にできなかったり っていう現象全体のことであると思う。 そして、もし3の場合は、解決するのはかなり大変だし、一歩ずつやるしかない。令和4年度から2つの

      • 正解というまがいもの

        まだ読み始めなのですけど、グサッと来たのと、2月7日~8日の企業向けワーケーションモニターツアーでのキーワード「はずれ者の祭典」とマッチしていたので。 ~~~ここから引用 大人になる過程で、多くの人は自分の生きる実感よりも適応(周りに合わせること)を優先させることで自信を失っていきます。その結果、自分が好きなようにふるまえないことに対して、できない言い訳探しばかりに明け暮れる大人になります。 生きる実感を大切に育てていけば、あなたはいつかきっと曖昧なことを曖昧なままに受け

        • 「福祉」から出発するアントレプレナーシップ

          2018年刊。 湯島の「夜学バー」で知り合った大学院生の出身校である大阪府立箕面高校の話。 これは本質的で素晴らしいなと。 いい本を紹介して頂きました。 ~~~以下引用とメモ 要はビッグプロダクトではなくて、ミニマムプロダクトで隣人の問題解決を「具体的にできる」こと、それだけなのです。それ以外はとりたてて必要ないのです。 今はインタラクティブな関係性をいかにつくり、ダイバーシティを理解し、共感し、変化・成長し続けることが、より重要な時代です。いうなれば双方向でありつつ、

        輸送から徒歩旅行へ、そして「自由」を手に入れるために学ぶ

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        • 「風舟」店主の読書日記
          16本
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          13本
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          2本
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        • 本屋のような劇場のつくり方
          1本
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          7本

        記事

          「とどまる」のプロセスを経たものだけが「つながる」ことができる

          読書サーフィン。 テーマは「アイデンティティの再構築」です。 今日は2020年に衝撃をうけた1冊からあらためて。 参考: 「永遠に中間なるもの」としての「私たち」の時代(20.7.9) http://hero.niiblo.jp/e490856.html はみ出し者の系譜(20.7.10) http://hero.niiblo.jp/e490859.html 橘川さん、やっぱ先を言ってるなあと。 あらためてこの本から。 ~~~第5章 P53 情報的自我より これまでの

          「とどまる」のプロセスを経たものだけが「つながる」ことができる

          「問い」の瞬間こそが「創造」

          2012年5月刊。すでに10年以上前の本だけど、色あせない。ブログにも何度も書いているけどもあらためて読み直し。 この本で「学校社会」と「放課後社会」というコンセプトに感銘を受けて、 松陰神社の絵馬に書いたのは10年前でした。 「無数の放課後社会をつくる」これがツルハシブックス3年目のテーマでした。 さて、本日はアイデンティティのつくりかたシリーズのつづきです。 本書の第4章「創造の方法論、あるいは人間機械論P160より ~~~ あなたが「やりたいこと」など、社会には必

          「問い」の瞬間こそが「創造」

          アイデンティティ構築への人類学的アプローチ

          「人類学とは何か」(ティム・インゴルド 亜紀書房) 「寮のハウスマスターってどんな仕事ですか?」と問われたら、どう答えるか? どんな「仕事」か?ではないけど、ひとつ言えそうなのは、「アイデンティティ構築への人類学的アプローチ」なのだろうということ。 手法として使われるのは人類学のまなび方である「参与観察」ではないかと。 そして「参与観察」的アプローチが 学校⇒公営塾⇒寮⇒サードプレイス(阿賀町で言えば風舟等) という円状に連なっていく外側になるほど、実際に行われている

          アイデンティティ構築への人類学的アプローチ

          風景をつくる3つのシコウ力

          本を読んでいて気持ちがいいのは「圧倒的敗北感」を感じられる本に出会ったとき。 この本もそんな一冊となりました。徳島県の山奥にある小さな農業高校、徳島県立城西高等学校神山校で起こったこと。 高校魅力化界隈では発売当初から話題になっておりましたがようやく読み終えました。 ~~~ここから引用 4つの試み P26~ 1 神山創造学   ⇒高校の「学校設定科目」(1~3年で全10単位)で地域プロジェクトを行う。 2 どんぐりプロジェクト   ⇒山に入って種(どんぐり)を拾い、木を育

          風景をつくる3つのシコウ力

          ベクトル感のある「共同体」とベクトルとして存在できる「共有地」

          大学4年生のサードプレイスに関する卒論を読んだので読み直し。 今日は「私有」と「共同体」について ~~~ここから引用(P27 私有するとは失うものが増えるということ) ボードリヤールは、商品は単に交換価値や等価労働価値を示すのではなく記号としての象徴的な価値を担うようになったと説き、(中略)個人のアイデンティティ(自分らしさ)を表現する記号となり、人は自分らしさを獲得するために消費するのだと説明したのです。 私有がアイデンティティを表現する記号であるならば、競争社会におい

          ベクトル感のある「共同体」とベクトルとして存在できる「共有地」

          答えのない問いに出会った瞬間に、人生は探究になる

          「アート思考=問う力」だと定義する、吉井さんのメッセージが響きます。 まえがきより ~~~ 現代の社会に対して問いを投げかけること。それが「アート思考」であると。「この既成の考え方は本当に正しいのか」「今の時代ではこのような表現もあり得るのではないか」「どうして私たちはこんな不自由を強いられるのか」などという問いを、ときにはユーモラスに、ときには洗練された手法で、ときには突拍子もないやり方で、つまり今までにないやり方法を用いて表現する。それがアートであり、その「問う力」が画期

          答えのない問いに出会った瞬間に、人生は探究になる

          「外向的」なのは「鈍感」だからだ。

          これでもか、というくらい、エビデンスベースで残酷な事実を突きつけてくる橘さんの本。 今回はこの1冊を紹介します。 大学生にまずおススメなのは、 文庫版「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」(橘玲 幻冬舎文庫)でしょうか。 http://hero.niiblo.jp/e485390.html (参考:政治空間と貨幣空間のあいだ 17.7.20) やればできる!努力は報われる!というのが実はウソであったことを解き明かした1冊。 本当に救いがなくてどうしようかと思うのだけ

          「外向的」なのは「鈍感」だからだ。

          VUCAな世界を見るまなざし

          「まなざしの革命」(ハナムラチカヒロ 河出書房新社) 途中、なかなか難しかったのですが読み終わりました。 第九章の「解放」からメモ ~~~ 三つの「り」の話。 1 「利」のまなざし:利益に基づいて見ること 何をするときでも、それがどのような利益や不利益をもたらすのかを考えねばならない。資本主義は利のまなざしが強いシステムである。利は人を結びつける大きな引力を持つが、その利のスケールを今だけここだけ自分だけの利へと、時間的にも空間的にもどんどん小さくしてしまったことで、世

          VUCAな世界を見るまなざし

          見えないけどそこにある「あはひ」

          「見えないものを探す旅」(安田登 亜紀書房) 新年最初に開いた1冊。 タイトルのテーマがピッタリだなあと。 安田さんの「あわいの力」は21年6月に読んでいたのですが。 http://hero.niiblo.jp/e491828.html (参考:「心」に代わる何か 21.6.21) 「アンチ〇〇やポスト●●ではなく、中心と周辺」がテーマな今こその1冊でした。 まずは、「花」から。 花っていうのは、草冠に「化」ということで「変化」を表している。 ~~~ P84 変化(花)

          見えないけどそこにある「あはひ」

          誰かの弱さは、誰かの強さを引き出す力

          「マイノリティ・デザイン」(澤田智洋 ライツ社) 1日1冊、紹介できるといいなあと思いつつ。 ~~~ここから引用 すべての「弱さ」は、社会の「伸びしろ」 あなたが持つマイノリティ性=「苦手」や「できないこと」や「障害」や「コンプレックス」は、克服しなければならないものではなく、活かせるものだ。誰かの弱さは、誰かの強さを引き出す力だから。そう伝えたくて僕はこの本を書きました。 ~~~ここまで引用 そうそう。 そういうこと。 もうひとつ。 ~~~ 「境界線上」に立つ、アウ

          誰かの弱さは、誰かの強さを引き出す力

          ゲーミフィケーションと進化論マーケティング

          「進化論マーケティング」(鈴木祐 すばる舎) 仙台の丸善アエル店で見つけて、新潟で購入。 年末年始の読書ラインナップの1つに。 本能を8つに分類して、そのそれぞれに対する アプローチを指南してくれる1冊。 テクニック本と言えばテクニック本なのだけど。 「まなざしの革命」(ハナムラチカヒロ 河出書房新社)と合わせて読むことで、自覚をもってマーケティングや広報ができるような気がします。 資本主義が限界を迎えた今、世界は管理社会に向かっていて、新型コロナのパンデミックはその絶

          ゲーミフィケーションと進化論マーケティング

          融合しないブレンド

          「融合しないブレンド」(庄野雄治 ミルブックス) この1冊を5人目のメンバーに加えて、旅読書を開始して晴れの国にやってきました。 他のメンバーはこちら。 「水中の哲学者たち」(永井玲衣 晶文社) 「見えないものを探す旅」(安田登 亜紀書房) 「まなざしの革命」(ハナムラチカヒロ 河出書房新社) 「進化論マーケティング」(鈴木祐 すばる舎) この5冊を並行して読みながら我田引水する。がいつもの読書パターンなのですけど、今回は、なんかほんとにつながっているんじゃないかなって。

          融合しないブレンド