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多くの壁を乗り越える中で、自分の使命を見つけた女性起業家〜しばはし聡子さん

こんにちは、女性起業家サロン編集担当星野です。インタビュアー伊藤愛美さんがお届けする世界にたった一つの起業ストーリー。今日はご自身の離婚の経験から一般社団法人を立ち上げ、新たな使命を見つけた女性起業家しばはし聡子さんです!

プロフィール
お名前:しばばし聡子
屋号:一般社団法人りむすび
URL:http://www.rimusubi.com
働き方:経営者
プロフィール:
一般社団法人りむすび代表 共同養育コンサルタント
NPO法人日本家族問題相談連盟認定 離婚夫婦問題カウンセラー

慶応義塾大学法学部法律学科卒業
卒業後、エネルギー業界で広報・秘書業務に従事

26歳で結婚し30歳で出産。仕事も家庭も順風満帆はなずが、40歳でまさかの離婚。子連れ離婚後、元夫との関わりや面会交流に後ろ向きな思いを乗り越えた自身の経験を生かし、離婚後の子育てや相手方との関わりで悩む親、そして子どもの一助となりたい思いから、20年勤めた会社を退職し、「一般社団法人りむすび」設立。

現在、個別相談や面会交流支援に加え、講演や執筆を通して「離婚しても親はふたり」共同養育の普及に向けて活動中。

Q.現在の活動内容とそれを始めたきっかけを教えて下さい


「離婚しても親はふたり=共同養育」を理念に掲げ、別居・離婚後の面会交流(=子どもが離れて暮らす親と会うこと)や相手との関わりでお悩みの方へのサポートをしています。

主に個別相談、面会交流の付き添い、親同士の連絡仲介をはじめ、手紙の添削や妻の気持ちの代弁、夫婦の気持ちの仲介なども行います。ご相談に来られるのは8割方男性ですね。
 
また、共同養育の普及に向け、執筆や行政・議員・大使館向けなどに講演、当事者向けのグループワーク、共同養育サポーターの養成などを行っています。

活動を始めたきっかけは、自分自身が「離婚後は親はひとり」と思い込んでいたことで子どもを苦しめていた後悔があるからです。

離婚当初は夫と関わりたくない、夫を喜ばせたくないが故に、面会交流に後ろ向きでした。子どもは私の顔色を見て空気を読み、パパに会いたいと一言も言いませんでしたが時折寝る時シクシクと泣いていました。

1年程経ち、あるきっかけで面会交流に前向きになれると、子ども・私・元夫の関係はみるみる雪解けし、円滑な関係を構築することができ三者がハッピーに。子どもは家で父親の話を沢山するようになり、私も預けている間にひとりの時間ができるなど、乗り越えたことで物理的にも精神的にも楽になれました。

ただ、後ろ向きだった頃にどれだけ子どもに辛い思いをさせていたか、壊れていった子どもの気持ちを取り返すことはできません。

その後、面会交流の大切さを伝えていこうと「りむすび」を立ち上げ、現在、共同養育コンサルタントとして活動をしています。

Q.どんなことに悩み、それをどう乗り越えましたか


起業するにあたり、20年間勤めた会社をやめる覚悟を決めるまでは相当悩みました。職場は副業NGだったので、バレないように活動を始め、SNSで告知や拡散することもできなければ顔も本名も出せない、やりたいことが思い切りできないことにジレンマが相当強くありました。とはいえ、シングルマザーにとって安定収入の糸口を自ら切ることにも迷いがあり1年ほど二足のわらじを履く生活が。

徐々に活動が忙しくなってきて、世の中が必要としているのはどっち?自分がやりたいことはどっち?と何度も自問自答し決断するに至りました。コミットしてからは後悔したことは一切なく、今も退路を絶った覚悟は正解だと思っています。

乗り越えたというか決断できたきっかけは、理念に絶対的な自信があったこと。そして、ご相談者の方々に「いないと困る」と言われたことでしょうか。こんなに必要としてくれているのであれば、やるっきゃない!と思えたことが大きかったです。

「りむすび=Re.結」のロゴマークは、なんと面識のない方が厚意でつくってくださったんです。こうやって応援してくださる方がいるのは励みになりますね。

Q.この活動を通して何を伝えていきたいですか


別居や離婚でただでさえ傷つけている子どもがこれ以上ダメージを負わないために、離婚しても両親が育児に関わる共同養育の大切さを社会に広めていきたいです。

とはいえ、離婚するほどの夫婦が親同士の関係を再構築するのは容易ではありません。いくら憎い相手でも、親としての関わりは続くことを「離婚前」に知っておくこと、そして、係争を激化させずに早めに「歩み寄る」ことを重点的にお伝えしています。もちろん、子どもへ危害を加える親であれば適切な対応は必須です。

また、共同養育のメリットも具体的に広めていきたいですね。子どもにとっては両親からの愛情確認、自己肯定感の向上、ルーツをたどれる、あらたな知識や体験の習得はもちろんのこと、母親にとってもメリットが。共同養育することで養育費の支払い率も上がりますし、育児の負担軽減につながります。ひとり時間を有意義に過ごして第二の人生を謳歌するのも共同養育の醍醐味ですね。

Q.起業家サロンに入ったきっかけ、そして魅力を教えて下さい


活動を広げていきたい思いもニーズもあるにもかかわらず、経営の知識や経験がないがゆえに動けずジレンマに陥っていた頃、ご相談者の方から「経沢さんっていう起業家知ってる?同い年の同窓生で離婚経験もあったはず。」と。

なにげない会話とvoicyを聴くようになったタイミングが重なったこと、そして前職でトレンダーズを知っていたこともあり、経沢さんの考えを知ろうとサロンに即入会しました。

オンラインサロンなるものに入るのは初めて。入会初日からpotcastを全部聴き、FBスレッドも読破し、当初はお試しで1ヶ月だけと思っていました。
しかしながら、サロンに前のめりになっていった理由は、事業相談に経沢さんが直接答えてくれること、そして、コンテンツやイベントをサロン生がつくりあげる場を提供されていて、自主的に発信できる場があったからです。

現在、キッズライン公式サイトにベビーシッターと共同養育をリンクさせたコラム連載をさせていただくなど活動の幅が拡がっています。
 
また、サロン生主体のイベントでは、オンラインでのやりとりのみで当日を迎えるにもかかわらず、滞りなく進行される皆さんの能力の高さに圧巻。孤独になりがちな自営業者としては、志高い方々と知り合える貴重な場なのも魅力ですね。

Q.最後に、今後のご自身の活動に対する展望を教えて下さい


行政が変わると社会が変わります。今後も引き続き行政向けに「ひとり親家庭支援」ではなく「ふたり親家庭支援」の必要性を提唱し、行政向けの勉強会が具現化するようアプローチしていきます。また、女性を守る・逃す支援だけではなく、経済的にも精神的にも自立して養育についても向き合える支援を醸成していきたいですね。そのためにも、今までひとりで活動をしていましたが、そろそろ活動拡大していきたいところです。

また、最近では離婚経験者のパパとママが集うオフラインの会を定期開催しています。どちらか一方の支援だけになるのではなく、両者が集い相互理解をはかる場を今後も提供し続けたいですね。

「離婚しても親はふたり」「共同養育があたりまえ」の社会形成の実現に向け、これからも取り組んでまいります。


女性起業家サロンでは様々な働き方をしている女性が参加しています。
これから自分に合う働き方を探したい方にとってもきっと参加して良かったと思うサロンです。

いかがでしたでしょうか?女性起業家サロンにはそれぞれのストーリーを紡ぐ素敵な起業家がたくさん参加しています。次回もお楽しみに!

取材/しばはし聡子
インタビュアー/伊藤愛美
編集/星野紘子

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