気づきの実践「四念処」の構造

気づきの実践である四念処の全体を構造的に捉えてみよう。

まず、四念処は、「身」「受」「心」「法」の4つのレベルがある。
【四つの階層について】

そして、各レベルは3ステップで構成される。
3ステップは、経典では以下のように表現されている。
「内」→「外」→「内と外」
「生起」→「滅尽」→「生起と滅尽」
これらについて伝統的な解釈は定まっていないため、ここでは以下のように考える。

「空間的」
内とは、部分に集中。
外とは、全体に拡散。
内と外とは、部分と全体の合一。
【部分と全体】

「時間的」
生起とは、対象化すること。
滅尽とは、対象化の消滅(主体へ)。
生起と滅尽とは、主体と対象の合一。
【始まりと終わり】

さらに、別の経典を参照する。
「無常」→「無執着(離欲)」→「滅尽」→「捨離」
ここでは、3+1ステップとなっている。
最後の「捨離」で、次のレベルに進む。

無常とは、対象の生起と消滅。
無執着とは、対象から離れること(主体へ向かう)。
滅尽とは、対象と主体の分離の消滅。
捨離とは、合一したニ者を捨てて離れる。

これらの3ステップを抽象化して、まとめる。
1→2→3を、部分→中間→全体(そのまま対応させると、部分→全体→中間)。
→4を、全体性(超越=次のレベルへ移行)。

これが第四のシステムとなっている。
【第四を探せ】
これは、全体のレベルにも適応されている。

各レベルにおいて、3ステップであったように、
「法」においては、3つのレベルが、3ステップに対応する。
部分「身」→中間「受」→全体「心」
→全体性「法」

「法」において、この全体を識別するときに使うものが「四聖諦」の特に十二支縁起となる。

このように、システムとしてみると、全体的に四つのもので統一されたものとなっている。

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