「沈黙の時間」ってなんの時間?

こんばんは、フリーのキャリアカウンセラー
オカヤマカナエです。

突然ですが、誰かと話しているとき
沈黙が続くとあなたはどうしますか?


もちろん、話している相手との関係性によって変わると思いますが
特に、あまり関係性が深くない方との沈黙の時間ってどう感じます?

私は、その時間が怖いと思っていて
できるだけその時間を言葉で埋めようとしていました。

話を振った時に沈黙が続くなら、言い方を変えたり、ちがう話に変えたり。
話題の引き出しが空っぽになってしまった時は、頭の中をひっくり返して話のカケラを探し回ることもあります。

1対1の時もですが、大勢の人の前で話す時に反応がない時とかも同じ。言葉をミルフィーユみたいに重ねて空間を満たそうとしていました。


先日、キャリコン仲間のカウンセリング(ロールプレイング)を客観的に観察していた時に、長い沈黙の時間そのものを受け止めている姿を見て、ハッとしました。

「沈黙の時間」は、「何もない時間」ではない。


話し相手が、一所懸命に質問に応えるために考えをまとめていたり準備をしている時間なんだなと。

【沈黙】を辞書で調べてみると、こう書いています。

【沈黙】(読み)チンモク [名](スル)
① だまりこむこと。口をきかないこと。
② 音を出さないこと。物音もなく静かなこと。
③ 活動をせずにじっとしていること。

あくまでも、表面上にわかりやすい反応が出ていない状態のことを指しています。水面下では、めちゃくちゃ活動的な状態かもしれないということかもしれません。物静かな人で、たまに発する言葉に重みがある人なんかは、常に内側では思考の言葉が飛び交っているのかもしれません。

ということは、内側でどう料理するか...と考えるのに忙しい人に対して、表側で言葉のミルフィーユを差し出したとしたら?集中が途切れて、たとえどんなに美味しいミルフィーユだったとしても「要らない!」「なに?嫌!」ということになってしまいそうです。


とは言っても、沈黙の時間は気まずい気持ちになることが多いです。

(『あ!なんか喋らないと...!!』)←心の中でこうなりますよね。

でも、それは、誰からも「沈黙の時間」の過ごし方を教えてもらってないし、知らないから、どんなテンションで居ればいいのか分からないのは当たり前なのかもしれません。

会話は、キャッチボールを続けることが一般的には正解とされているから、早く何とか言葉を発しなければ!!と焦っちゃうんですよね。

会話のキャッチボールは、プロ野球の試合で豪速球で投げ合うというよりも、休みの日に河原でお気楽に投げ合うイメージ。だから、別にボールをキャッチして、すぐ投げなくてもいいと思うんです。ボールをとる時に見上げた空に、おもしろい雲や虹があったら「お!」と手を止めるのもありです。ボールを投げてくれた人に「ねぇ!あれ見てみて!」とシェアするのも楽しそうですね。

家族や、長く連れ添った親友、パートナー関係性が深い人との沈黙は受け止められることができるのは、相手がキャッチした手を止めることを見守ってあげられるからなのかもしれません。

沈黙の時間は、相手がペースを調整している時間かもしれない。
こちらが投げたボールを受け取って何か感じてくれている時間かもしれない。今まで自分視点で「何とかしなきゃ」と思って、一人で焦っていただけかもしれません。

よく考えると、こちらからは、もう何らかのボールは投げているので、追加で何十球も投げなくてもいいし(相手も急にいっぱい投げてこられたら困ってしまいます)、急かしたり矢つぎ早に言葉を重ねるのは「早く投げ返せよ!おい!」と捉えられてしまうかも...

そんな人と一緒にまた遊びたいと思うでしょうか?
もしかしたら、もう一緒にキャッチボールに付き合ってくれないかもしれませんね。

何らかの反応が投げ返ってくるまで、待ってみる

文字にすると単純ですが、実行するとなると難しそう。でも、もしかしたら予想外の景色を見られるのかもしれないと思うと少し怖さが和らぐ気がします。

急にはできないかもしれませんが、これから私はボールを追加で投げてミルフィーユにしないように意識してみようと思います。

それでは、今日はこのへんで!おやすみなさい。
また書きますね。

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