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別にテレビなんか見なくていい。テレビは君のためのメディアじゃない。

テレビという極めて歪なメディア



 主要な5つのテレビ局(日テレ・テレ朝・TBS・テレ東・フジテレビ)は全て東京都港区にある。番組制作を請け負うテレビ制作会社の本社も港区に多い。

 そして、多くの出演者及びスタッフは港区、渋谷区、新宿区というテレビ局周辺の地域に住んでいる。これは単に通勤に便利だから選ばれている。

 もちろん家賃がかなり高いため、都心に住むことを避ける人もいるが、少なくとも東京都23区内には住んでいる。

 テレビの出演者は、容姿もしくは話芸等に非凡な能力を持ち、多くの収入を稼いでいる。しかし、スタッフも含め全員が高い収入を得ているわけではない。労働時間の割には薄給の者もいる。

 ただ、テレビ業界は『憧れ産業』とも呼ばれているのも事実だ。

 たとえ、収入や労働条件が悪くても、テレビ界隈で働くことそのものが一種のステータスであり、非テレビ業界の人(特に若い人)から羨望の眼差しをもたれることも多い。

 例を挙げると、TBSで制作している『水曜日のダウンタウン』という番組がある。この番組で興味深いことを検証していた。
 それは『お笑い芸人は仮に売れてなくてもかわいい彼女がいる』ということだった。

 実際に売れていない芸人にインタビューを行うと、多くの芸人に確かにかわいい彼女がいることがわかった。
 年のいった、格好良くもない、全く売れていない芸人なのに、若くてかわいい彼女がいる者もいた。まあ、この点については、僕自身も素直に羨ましく思ったね笑
 正直統計的には全く無価値だったが、肌感覚的に納得できる部分も多かった。

 また、映画監督の園子温は、お笑い芸人の権力性について指摘している。

『爆笑問題・太田、園子温監督に「芸人はズルイ」と言われた理由「実際は立場が上なのに下を装う」』
http://sekasuu.com/blog-entry-5836.html






極めて限定的な人達が作るマスメディア




 東京の極一部の地域に住んでいる、社会的にステータスの高い(と思い込まれているに過ぎない者も含め)人達がテレビを作っているのである。
 これは報道だろうが、バラエティだろうが、ドラマだろうが変わらない。

 この人達は明らかに限定的なのだ。それも同質性の高い極めて狭い世界の中で生きている人種だ。

 にもかかわらず、彼らによって制作された番組は、全国に放送され、かつ国民に受けいられてきた。

 憧れ、親しみ及び好感度を徹底的に番組内に注入することにより、テレビは成功を収めてきた。


 社会学者の小熊英二もテレビの奇妙さについて以下のように語っている。

『東京のメディアが非常に集中度が高くて、しかもそれが全国に均質な文化と情報を発信する。これが一つの大きな問題なんです。……東京のライフスタイルが全国でやってきているような気がしてくる。……この六本木の周辺が日本の代表と思っている人は明らかに視点が歪んでいる……実態として多様である以上に均質なイメージを作り出してしまう』

5:30〜

テレビは君のためのメディアじゃない




 つまり、僕が言いたかったのは、


 テレビは君のために作られたメディアではないのだから、別にテレビ見なくても良いんだよ。


 ということだ。

 よく、『テレビを見ない』と宣言するのは周りから好まれなかったりするが、そういう人達は鼻で笑ってやればいい。

 むしろテレビを見なくなる方が自然なのだ。

 だからといってテレビを見るな。ということではない。
 好きな番組があれば、むしろ見るべきだろう。実際に僕も『水曜日のダウンタウン』にハマっていた時期があったし。

 ただ必要以上に感情移入する必要はないのだ。所詮は僕達と全く異なる人種の人たちが作っているものだ。


 こういうことに気づいているのがおっさんだ。
 彼らはNHKしか見ない。民放は野球中継や競馬のみという趣味全開。
 テレビなんか見ずに、釣りに行って、居酒屋に行く。おっさんはなかなか理にかなった行動をしている笑
  
 
 だからといって全てのマスメディアは見なくていい、というわけではない。情報収集が弱くなるしね。
 僕としては無難に新聞はよいのかなあ、と思う。
 在京の大手新聞なんかでも、各都道府県に支局を持っていたりするので、テレビなんかよりは感覚的にはまだマシなのかもな、と思う。



 

 

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