胸のしこりに気付いたときのこと

4年前のピンクリボン月間の最終日、私は乳がんを宣告されました。

息子が小学2年のときだから、断乳から6,7年経っていました。断乳してからも、右の乳首からときどき透明の液が出ることがありました。気になって近所のレディースクリニックマンモグラフィーに加えてその分泌液を検査したこともあったけど、問題なく、そのうち止まるだろう、と言われました。

私も気にすることなくそれから数年過ごして、お風呂上りに、まさかもう何も出ないだろう、と久しぶりに絞ってみると、なんと赤茶色の液が出ました(~_~;) これが乳がん宣告を受けた年の5月くらいのことです。

あせって、今度は友人が乳腺の医者をやっている総合病院に行って、友人に診てもらいました。マンモグラフィーも超音波もやってもらって、その茶色い分泌液も調べてもらいました。マンモグラフィーと超音波は特に問題ないと言われ、分泌液にも癌細胞はなく、細胞壁の細胞しかみつからなかった、と。でも茶色の分泌液は心配なので、半年ごとに経過観察しましょう、ということになりました。半年先の11月に予約を入れて、ひとまずほっとして帰宅しました。

その年の9月に、湯上りに暑かったので手うちわで顔や首に風を送っていたら、指先がポンと胸に触れました。そのときに、なんか硬い感じがして、触れた辺りをもう一度触ってみると、しこりのようなものがあるような気がしました。

次の経過観察より2か月早く、9月にもう一度病院に行きました。この時には超音波検査と造影剤を使ってのMRIをしました。その病院で一番腕がいいという検査技師に友人が頼んでくれました。そのしこりは硬さや弾力から言って良性のものではないか、と言われました。MRIに写ったしこり部分の形も、癌だったら周りがギザギザしていることが多いが、なめらかなので、良性だろう、と言われました。

でも念のために細胞を針で採取して調べてみる?ご主人とどうするか話し合ってみて、と言われました。そのほうが安心できるだろうし、と。

夫と話し合って、そこまで調べたほうが完全に安心できるから、細胞も調べてもらおう、ということになりました。

そして針生検。確か局部麻酔はしたと思います。そしていろんな角度からそのしこりに向かって太い針を刺してその針の中に肉片を取り込み、何かの液体が入った瓶の中に注射器を押して針から肉片を液の中に入れます。これが採った細胞です、と、最後に細長い肉片がいくつか浮かんだ液体が入った瓶を見せられました。

そして、その細胞の病理検査の結果を聞いたのが10月31日、ピンクリボン月間の最終日でした。安心のために受けた針生検だったのに、「検査した結果、悪性でした」と言われました。でも検査しなかったら、知らずに過ごしていたのですから、してよかったと思います。

悪性とは思っていなかったから、一人で結果を聞きに行って、夫にLINEで「悪性だって」という一言と、猫が大粒の涙をぴええ~んと流しているスタンプを送りました。

これが私が乳がん宣告に至った道のりです。治療についてはまた近々。ここまでお読みくださってありがとうございました。

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