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tsukuru novel

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私の創作小説です。
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#眠れない夜に

中央_3

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私は怖くなった。
この人を心の頼りにしてしまったら、私はもう生きてはゆけない。その想いを掻き消すよう、ワイングラスをグッと傾け、澄んだ赤色のアルコール飲料をツツと心の奥の方まで流し込む。

───────数時間前

何が必要か、どんな服装で行けばいいか、全くわからなかった。そもそも、本当に彼が来てくれるのかすらも、俄かに信じ難い話だ。

それでも、刺激がない日々に突然舞い込んだ一枚

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SS:みな、深夜のコンビニには勝てない

SS:みな、深夜のコンビニには勝てない

コンビニエンスストアで350エムエルの缶ビール買って
君と夜の散歩 時計の針は0時を指してる

この時間にあの交差点に向かうとき、決まって聞く曲だ。

誰にだって自慢できるこの田舎では、星がよく見える。
星に見守られながら歩く25分、時たま私は何しているんだろうと思うけど、なんだかんだ好きでやっている節がある。
月はそっぽを向いているけど別にいいの、私は一つのお月様よりもたくさんの輝きを散りばめて

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