有機農業で社会課題に向き合う！ナチュラリズムファーム大皿一寿さんにインタビュー➀/3

こんにちは、TSUKURUインターン生のnikoです。

TSUKURUはSDGs事業屋として多くの企業や大学や行政の方と関わっているわけですが、そのうちの一人に神戸市で有機農業をされている大皿一寿さんという方がいます。

大皿さんはナチュラリズムファームという農園を営みながら、環境課題に取り組まれています。

今回はそんな社会課題に向き合う大皿さんの生い立ち、有機農業への思い、今後の展望といった貴重なお話を伺ってきました。

大皿一寿さん

以前のお仕事

niko）よろしくお願いします！　
最初に、就農前のことについて聞かせてください。

※インタビュー上では神戸弁で話されていました(^0^)

大皿）はい。最初大学を出てすぐは印刷屋をしていて、途中で友人とCDやビデオなどの中古屋をやったりもしてました。その後はリサイクルショップを立ち上げて、ヤフオクでレコードを売ったり、着物をアロハシャツにして売ったりとかいろんな商売をしていました。

niko）その頃の経験で今の農業に通ずるところはありますか。

大皿）ネット販売の経験は今の仕事にも役立っていると思います。元々農家の野菜は価格が安く、マーケットに応じて作っています。

一方僕らはレストランとか、CSA(注)とかでお客さんを増やしているので作った野菜を高く売ることができています。

人に販売を委ねずに自分たちで販売をしているため、商品に付加価値がつけられています。買い手が近くにいる都市部の農家だからこそできることです。笑

(注)CSA(Community Supported Agriculture)：“地域が支える農業”という意味で、野菜の“作付け費用”として数ヶ月~1年間の野菜代金を農家に先払いし、育った野菜を後から受け取るという仕組み

有機農家へ転換

niko）一般社会で働かれていた大皿さんが有機農業を始めたきっかけは何だったのでしょうか。

大皿）リサイクルショップ時代のバイトの子がキレやすかったり、バイトに来なかったりする子が多かったんです。

その子達の食生活がインスタントラーメンとかジャンクフードばかりだったので、課題が食生活にあるんじゃないかと思い、その子達にちゃんと野菜を食べさせるために実家の兼業農家の場所を使ってサラダをあげたりしていました。

niko）なるほど、そこから徐々に農業にシフトしていったということでしょうか。

大皿）そうですね。事業の方もうまくいっていなくて、このままやっていても、、と思っていました。

リサイクルショップの仕事は誰でもできるけど、誰でもできるわけじゃない農業を、農地がある自分が一生かけてやっていく仕事にできると感じて農業に本腰を入れました。

農業の面白さ

niko）農家として仕事をされている大皿さんが思う、農業の面白さとはどんなところにありますか。

大皿）そうですね～。自分が謙虚でいられるところですね。
農業って結果がダイレクトに収穫量で表れるんですよ。天候や気候などで何が起こるか分からなくて、自分の努力ではどうにもならずに成果が上がらないこともあります。

だからこそ、油断せずに謙虚でいられると思います。昔の人がなぜ雨乞いしていたか理解できるようになりました。僕や他の農家の方も神様を大事にしていますし、神棚や仏壇にお参りしています。農業を始めるまでは考えたことすらなかったです。笑

ビジネスのフィールドにいたら、自分の頑張りが結果に繋がりやすく、どうしようもない力が作用することもないので、満足感を得られたり自分を過信してしまうこともあると思います。
農業によって謙虚でいられて、本来の人間が忘れてることを思い出させられると私は思います。そんなところが面白さですかね。

まとめ

大皿さんの農業を始める前、始めたきっかけについてお聞かせいただきました。

私は実家が代々農家だったこともあり、大皿さんのお話が父や祖父と共通する部分があってとても楽しく聞かせていただきました。

農家の方でこのように地域で発信力を持って、農業面から環境問題に取り組まれている方はそう多くないと思います。

次回は、そんな大皿さんの農業の仕事ぶりについて掘り下げます。
様々な取り組みの原動力は何なのか！？
お楽しみに！

▽第２回＆第３回記事はこちらから▽

画像提供：http://www.naturalismfarm.com/

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