新規事業立ち上げのためのデプスインタビューのはじめかた
この記事は、私が新規事業開発・プロダクト開発のための「デプスインタビュー」をはじめるにあたって、その基本情報と手法・やり方のデスクトップリサーチのついでにログとしてまとめたものです。
デプスインタビューとは
「depth(深さ)」+「interview」からなる言葉で、調査対象と深く関わりながら、より踏み込んだ・掘り下げた心理を聞き出すために行う1対1の面談形式のインタビューのこと。適切な質問をしないと、心理や欲求を聞き出せないのでインタビュアーのスキルが必要。
また、「半構造化インタビュー」という言葉がありますが、同じものとして理解していいのかなと思います。名付け方が手法フォーカスなのか目的フォーカスなのかの違いかなと。
デプスインタビューでできること
デプスインタビューの事例
株式会社スマートバンク ー 「B/43」
株式会社スマートバンクさんの家計簿プリカ「B/43(ビーヨンサン)」では、二人以上世帯向けの「ペア口座&カード」という新機能の開発前にリサーチインタビュー/デプスインタビューを実施していました。
<インタビュー実施の目的>
<インタビュー実施を通して知りたかったこと>
<インタビューの概要>
対象者(インタビュイー):
個人的なつながりや紹介経由の人 20人程度
→TwitterやInstagramのDMで声をかけた人時間:60分
事前に準備していたもの:調査計画書、インタビューシナリオ(台本)、謝礼
実施後行ったこと:インタビューレポート @notion
スマートバンクさんは、まず個人的なつながりや紹介経由で20人ほどの人にインタビューをし、その結果を元に立てた仮説に合わせたターゲットにTwitterやInstagramのDMなどで声をかけ、インタビュイーを集めていました。
インタビューの実施の際には、属人化をさけ、インタビュー内容の標準化するために調査計画書とインタビューシナリオ(台本)を用意していました。
株式会社Gaji-Labo ++ ー 事業開発支援
株式会社Gaji-Labo ++さんでは、新規事業やサービス開発/プロダクト開発のためのリサーチとして「半構造化インタビュー」を推奨しています。
<インタビューの目的(モデルケース)>
<インタビューの概要(モデルケース)>
時間:60分
事前に準備するもの:インタビューのためのシート(スクリプト+メインとなる質問+時間配分)、掘り下げのための質問リスト
実施後行うこと:データ整理とサマリー作成、インタビュー後の分析・インサイト抽出
Gaji-Labo ++さんも、スマートバンクさんと同じように、インタビュイーのスキルに関わらず、インタビューで成果を挙げられるようにインタビューのためのシートを事前に作って用意していました。
i09sakaiさん ー エンジニア(SIer)/UXデザイナー
約10名へのユーザー調査の経験を元に、デプスインタビュー・半構造化インタビューにおけるつまずきがちなポイントをまとめてくださっていました。
まとめ
デプスインタビューの標準的な手順
事例をもとに私の方で理解した標準的な手順は以下です。
実施の目的を整理する
聞き出したいことを整理する
(必要あれば)対象者の属性を絞る
2. をもとにメインの質問リストと追加の質問リストをつくる
(複数人・チームで実行する場合)1.2.の概要や実施の狙いをまとめる
会話スクリプトと質問リストを記載したインタビューシートをつくる
レポートにまとめる
デプスインタビュー実施時に気に留めるべきこと
聞き出したいこと=質問における目的を明確にする
設問における目的に沿った掘り下げをする(事前に掘り下げる内容についても予測し、追加設問を用意しておく)
インタビューのクオリティーの安定化のために事前準備をきちんと行う
以上です。ここから私も手順に沿ってデプスインタビューの準備を進め、下で実施しています。ぜひご協力お願いします。
もしよければこちらも読んでね。
香りの研究のための、購入費に使います😊