![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45121567/rectangle_large_type_2_781c86e57ed36d7add9e90aa86452ce8.jpg?width=800)
ペルーレイル最前列の車窓から
昨今、無性に旅へ出たくなる。
というほど根っからの旅好きなわけではないけれど、なかなか出られない状況がつづくと途端に旅がなつかしくなる。
旅の写真を見返していたら、私史上、最大級の幸運にめぐまれたできごとをふと思い出した。清水寺で2回連続で凶を引いた翌日、三千院でさらに凶を引いたという、アンラッキーな人間に舞いおりた奇跡。
それは、マチュピチュへ行くために乗った電車、ペルーレイルでのことだった。
自分で直接予約をしたので、指定席が取れているのかも半信半疑のまま電車に乗り込み、チケットに記された席番号をうろうろと探した。
すると、なんと。
先頭車両の最前列だったのだ!
普通の電車なら、客席の前に運転席がある。でもペルーレイルは観光列車だからか、2席だけ、運転席の隣に客席がもうけられていた。
運転手と同じ景色。
前も横も、ガラス張りの大スクリーン。
迫りくるパノラマ。
あの日の興奮を胸に、ペルーレイル最前列の車窓からもう一度、旅へ出発してみようと思います。
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といいながら、前日のクスコより。
標高3400mのクスコ。
町の中でも特に標高が高いところなんだと、タクシーの運転手さんが連れて行ってくれた、クスコ郊外のどこかの山。
空気が格段にうすい。
野犬のたくましい姿にしばし見惚れる。
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45202249/picture_pc_caeef9a45f31de8daf2824acc78ffd0d.jpg?width=800)
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その後、ペルーレイルの発着駅であるオリャンタイタンボ駅へ移動し、駅にほど近いホテルで夕食。
アルパカに会いに来たはずなのに、その前にアルパカを食べることになってしまった、胸のもわもわ。
それにしても、付け合わせのミントライスを、自分の体があまりにも喜んで食べているのに驚いた。ミントは消化の働きを助けてくれるので、標高の高いこの地ではよく食べられるのだそう。おいしいと感じるのは、体が求めているからなんだと、あらためて実感した。
![アルパカステーキ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45120867/picture_pc_f8cfb92b42767a9e1be8ce5103831725.jpg?width=800)
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いよいよ当日の朝です。
宿泊した部屋の窓から駅までの、この距離感。
![ホテルより](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45125015/picture_pc_3a31d3628a0c30d9ceb989462a5b1ac4.jpg?width=800)
いよいよ、乗り込みます。
冒頭のように、まさかの先頭車両、最前列という奇跡。
興奮のあまり、出発前に写真を撮りすぎて、いきなりカメラのメモリーの危機(整理してなんとかしました)。
![出発前](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45125751/picture_pc_2a366fe75b23f70a3186a0844a9e4754.jpg?width=800)
もらった軽食と、線路と、山々の図。
![弁当](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45193624/picture_pc_f1640c41c1b3772d671f8b7c382b4f0f.jpg?width=800)
早朝の牛たち。
![うし](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45126074/picture_pc_0cfc8b96b3afb6a1685e0c90c5880790.jpg?width=800)
通学時間かな。
![日常](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45126149/picture_pc_5e5ddbdc43d7b86be03e6a79889d072d.jpg?width=800)
逆行きとすれ違う。ここだけ複線。
![ペルーレイル](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45126222/picture_pc_c767e0aa93f1e865374aea10ccb945e5.jpg?width=800)
シンプルなトンネル。
![トンネル](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45126369/picture_pc_e4a4c87f3feea4edec5bb731a5dbe517.jpg?width=800)
川に沿ってすすむ。絶景です。
![川](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45203081/picture_pc_7f0e24ef0fde356f93d5f440db8b391d.jpg?width=800)
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あっという間に、マチュピチュ村に到着。
ここからマチュピチュの遺跡までは、バスで山を登っていくのだけど、このマチュピチュ村の空気があまりにも心地よく、数泊することにした。
![画像16](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45205209/picture_pc_115ab63fca724d4ca28d7e348385965a.jpg?width=800)
村の温泉でひと息。
![マチュピチュ温泉](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45126630/picture_pc_b4fec517c886f784593e5ee1258bb65c.jpg?width=800)
村の市場を守る人びと。
![お店のひと](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45195609/picture_pc_e965834dc310f399fd3a8fef9584334e.jpg?width=800)
守る犬。
![くろいぬ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45203262/picture_pc_c57444f4804ad9f0fdc18de7978306cc.jpg?width=800)
性格は違うけど、仲よしふたり。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45038342/picture_pc_f97cee2adbe8d2ce42e683d929c5d965.jpg?width=800)
街角の案内人。
![マチュピチュ村 ねこ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45195620/picture_pc_8ccdb853b579768c682911ac39c928a5.jpg?width=800)
旅は、途中が楽しい。何でもそうかもしれないけれど。
車窓から見える暮らし、知らない町での人びとの暮らし。
いろんなところで、いろんな人が、いろんな工夫をしながら暮らしている。
そこで生活する人びとが、それぞれの場所を守りながら、守られている。
そんな空気を感じさせてもらえるから、私は旅が好きなのかもしれない。
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