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月花日記

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#tsukihanabooks

ラブホのライター

ラブホのライター

風が強くてたばこに火がつかなかった。
ただ壊れていただけかもしれない。

すると見かねた同僚が色褪せたイエローのようなオレンジのような少しレトロなライターを貸してくれた。

「かわいい!ありがとう!
 ロゴが入ってるね?どっかのブランド?」

たばこに火をつけて返す間に意外な答えが返ってきた。

「それラブホのライター!
 Kくんからもらったの!
 わたしもうひとつ違うの持ってるからあげる!」

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獅子座の新月

獅子座の新月

1年前の今日はLAに居たな。

いまはどこにも行けないようで
でもそんなこともない。

代官山でおしゃべりしながら
ともだちとモーニングもできるし
ずっとお話してみたかった
アーユルヴェーダの先生にも会いに行ける。

自分が何をしてると心地良いか
誰といると心地良いか
その人やものを通して
いつもより輪郭が見えてくる。

獅子座の新月に後押しされている気分。
自分が主体でいいじゃないか。

太陽に

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a Paris

a Paris

パリに行く機会はいくらでもあったのに
初めて訪れたのは新婚旅行だった。

シャルル・ド・ゴール
夢のような旅のはじまりを予感させる。

日本からパリで乗り換えまずはスペインへ。
お楽しみは最後に取っておくのだ。

飛行機で1時間。
まるで情熱の国にようこそと出迎えてくれてるような
着陸寸前でみた真っ赤な太陽が忘れられない。
黒と赤の燃えるようなマジックアワー。

サッカーでロナウドを観たり
数日間

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ユダヤの商法

ユダヤの商法

それは京都に行く新幹線での出来事。

混んでもないし空いてもない車内で
出発したばかりの品川駅を少し過ぎたころ
隣の席にあとからひとりの
ジェントルマンが乗ってきた。

背広を着た恰幅の良いそのジェントルマンは
スーツケースをひょいと荷台に置いて
窓際の席を指差した。

あっどうぞ!
さっと立ち上がり席を譲るわたしに
thank youとひとこと。

すぐにわたしは席に戻り
さっき買ったばかりのお

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月の癒し

月の癒し

いつの日かカバーを断るようになった。
そもそも、なんでカバーかけるのだっけ?

あぁそうか。
なにを読んでるのか見られるのが恥ずかしいからだ。
本棚を覗かれるほど恥ずかしいことはない。
とあの時は思っていた。

わたしの頭の中を覗かれてるようで。
こんなの好きなんだって好奇に思われるのも
こーゆーひとなんだって決めつけられのも
ぜんぶが嫌だった。

だから隠したんだ。
さらけだすのは勇気がいるし

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水瓶座の満月

水瓶座の満月

この時間から夜ごはん作るのめんどいなぁ。
さぼっちゃおうって久しぶりに立ち寄った
恵比寿の小さなお惣菜屋さん。

飾ってある創業当時の家族写真(もちろん白黒)が
いかにも昭和的なのに
Suica払いが出来ちゃうキャッシュレスなお店。

手慣れた会計を済ませお惣菜を渡すとき
おさかないっこおまけ入れとくねって
マスク越しにもわかる店主の優しい笑顔。

冷蔵庫入れとけば明日も食べられるよって
さりげな

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