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tsukihana books
2021年2月6日 16:08
風が強くてたばこに火がつかなかった。ただ壊れていただけかもしれない。すると見かねた同僚が色褪せたイエローのようなオレンジのような少しレトロなライターを貸してくれた。「かわいい!ありがとう! ロゴが入ってるね?どっかのブランド?」たばこに火をつけて返す間に意外な答えが返ってきた。「それラブホのライター! Kくんからもらったの! わたしもうひとつ違うの持ってるからあげる!」
2020年8月18日 23:42
1年前の今日はLAに居たな。いまはどこにも行けないようででもそんなこともない。代官山でおしゃべりしながらともだちとモーニングもできるしずっとお話してみたかったアーユルヴェーダの先生にも会いに行ける。自分が何をしてると心地良いか誰といると心地良いかその人やものを通していつもより輪郭が見えてくる。獅子座の新月に後押しされている気分。自分が主体でいいじゃないか。太陽に
2020年8月7日 13:57
パリに行く機会はいくらでもあったのに初めて訪れたのは新婚旅行だった。シャルル・ド・ゴール夢のような旅のはじまりを予感させる。日本からパリで乗り換えまずはスペインへ。お楽しみは最後に取っておくのだ。飛行機で1時間。まるで情熱の国にようこそと出迎えてくれてるような着陸寸前でみた真っ赤な太陽が忘れられない。黒と赤の燃えるようなマジックアワー。サッカーでロナウドを観たり数日間
2020年8月7日 01:16
それは京都に行く新幹線での出来事。混んでもないし空いてもない車内で出発したばかりの品川駅を少し過ぎたころ隣の席にあとからひとりのジェントルマンが乗ってきた。背広を着た恰幅の良いそのジェントルマンはスーツケースをひょいと荷台に置いて窓際の席を指差した。あっどうぞ!さっと立ち上がり席を譲るわたしにthank youとひとこと。すぐにわたしは席に戻りさっき買ったばかりのお
2020年8月5日 23:37
いつの日かカバーを断るようになった。そもそも、なんでカバーかけるのだっけ?あぁそうか。なにを読んでるのか見られるのが恥ずかしいからだ。本棚を覗かれるほど恥ずかしいことはない。とあの時は思っていた。わたしの頭の中を覗かれてるようで。こんなの好きなんだって好奇に思われるのもこーゆーひとなんだって決めつけられのもぜんぶが嫌だった。だから隠したんだ。さらけだすのは勇気がいるし
2020年8月4日 23:53
この時間から夜ごはん作るのめんどいなぁ。さぼっちゃおうって久しぶりに立ち寄った恵比寿の小さなお惣菜屋さん。飾ってある創業当時の家族写真(もちろん白黒)がいかにも昭和的なのにSuica払いが出来ちゃうキャッシュレスなお店。手慣れた会計を済ませお惣菜を渡すときおさかないっこおまけ入れとくねってマスク越しにもわかる店主の優しい笑顔。冷蔵庫入れとけば明日も食べられるよってさりげな