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月花書店🌛 tsukihana books 月に咲く花のように 今夜もどこかの街で営業中 ig→@tsukihanabooks 本の紹介はこちら

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最近の記事

ラブホのライター

風が強くてたばこに火がつかなかった。 ただ壊れていただけかもしれない。 すると見かねた同僚が色褪せたイエローのようなオレンジのような少しレトロなライターを貸してくれた。 「かわいい!ありがとう!  ロゴが入ってるね?どっかのブランド?」 たばこに火をつけて返す間に意外な答えが返ってきた。 「それラブホのライター!  Kくんからもらったの!  わたしもうひとつ違うの持ってるからあげる!」 待って。仕事の合間の昼下がりにすごいパンチワード。 Kくんとは同じく同僚である。

    • 獅子座の新月

      1年前の今日はLAに居たな。 いまはどこにも行けないようで でもそんなこともない。 代官山でおしゃべりしながら ともだちとモーニングもできるし ずっとお話してみたかった アーユルヴェーダの先生にも会いに行ける。 自分が何をしてると心地良いか 誰といると心地良いか その人やものを通して いつもより輪郭が見えてくる。 獅子座の新月に後押しされている気分。 自分が主体でいいじゃないか。 太陽にじりじり照らされて 隠れてなんかいられない。 否応にでも表舞台にぽんっと飛び出す

      • ライオンズゲート

        8月8日 全開でいきましょう。 にゃー!

        • a Paris

          パリに行く機会はいくらでもあったのに 初めて訪れたのは新婚旅行だった。 シャルル・ド・ゴール 夢のような旅のはじまりを予感させる。 日本からパリで乗り換えまずはスペインへ。 お楽しみは最後に取っておくのだ。 飛行機で1時間。 まるで情熱の国にようこそと出迎えてくれてるような 着陸寸前でみた真っ赤な太陽が忘れられない。 黒と赤の燃えるようなマジックアワー。 サッカーでロナウドを観たり 数日間食べ歩いたりして つぎはポルトガルへ。 港街を散策してシーフードに感動したり と

        ラブホのライター

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        • 月花日記
          7本

        記事

          ユダヤの商法

          それは京都に行く新幹線での出来事。 混んでもないし空いてもない車内で 出発したばかりの品川駅を少し過ぎたころ 隣の席にあとからひとりの ジェントルマンが乗ってきた。 背広を着た恰幅の良いそのジェントルマンは スーツケースをひょいと荷台に置いて 窓際の席を指差した。 あっどうぞ! さっと立ち上がり席を譲るわたしに thank youとひとこと。 すぐにわたしは席に戻り さっき買ったばかりのお弁当を食べはじめた。 朝からなにも食べてなかったから 必死に見えたのだろう。 見

          ユダヤの商法

          月の癒し

          いつの日かカバーを断るようになった。 そもそも、なんでカバーかけるのだっけ? あぁそうか。 なにを読んでるのか見られるのが恥ずかしいからだ。 本棚を覗かれるほど恥ずかしいことはない。 とあの時は思っていた。 わたしの頭の中を覗かれてるようで。 こんなの好きなんだって好奇に思われるのも こーゆーひとなんだって決めつけられのも ぜんぶが嫌だった。 だから隠したんだ。 さらけだすのは勇気がいるし それは実に難しい。 ノールックでする目薬の如く難しい。 落とすのが怖くて目を

          水瓶座の満月

          この時間から夜ごはん作るのめんどいなぁ。 さぼっちゃおうって久しぶりに立ち寄った 恵比寿の小さなお惣菜屋さん。 飾ってある創業当時の家族写真(もちろん白黒)が いかにも昭和的なのに Suica払いが出来ちゃうキャッシュレスなお店。 手慣れた会計を済ませお惣菜を渡すとき おさかないっこおまけ入れとくねって マスク越しにもわかる店主の優しい笑顔。 冷蔵庫入れとけば明日も食べられるよって さりげなくtipsもくれる気遣いが嬉しくて こんな出会いもあるから手抜きめしはやめられな

          水瓶座の満月