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掌握

どんな欠落も見ていないふりをして無条件に持ち上げることを敬意を払うとは言わない。たとえ尊敬していても、何処かに肯定し難い一面があるということは確かにある。自分に向けられる畏敬の念に対してしか振り向かない人間の存在は、訪れる人々にトラウマを植え付けるからだ。そうやって人払いをすることで形成されるコミュニティの結束力こそが一つの目的なのだろうが、僕は誰かに掌握されたかのような環境に適応した経験がないため後味が悪く感じる。それでも全否定を遮る感情を敬意と認識している。

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