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紗幕

首筋にヒタリと落ち垂れた冷たさに顔を上げると、紗幕のようだった空がいつの間にか鉛のカーテンと見紛う不気味さを纏っていた。最近は天気や季節、ひいては時間の経過があっという間に感じることが多い。今でも水流に飲まれた自分の足元は無視し、光の粒の異様な遅さばかりを追いかけている。

ISO1600
f11
1/60s

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