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生命薄弱

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テーマのない詩。感情の赴くままの詩。
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自由

空から降る羽の色が モノクロに見えた午後 あなたが食べ残したことが 許せなくて 食べた 食べ…

クロイチ
7か月前

下劣な世界でそれでも踊る

狂おしいまでに愛を乞う 聖者のふりした物乞いが 袈裟を着た仏教徒に 汚れを説いている 月明…

クロイチ
8か月前
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生命薄弱

病巣を取り除くように過去を抜き出して 捨て去ってしまっても追い縋るように戻ってきてしまう …

クロイチ
8か月前
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二枚舌

吐き気を催す夏を歩く人々の渦は 見えないだけで感情が入り乱れていて 不快指数はとにかく上が…

クロイチ
1年前

消失の波

今日が終わる 夜の海に向かう 感情が飲まれ 意識は遠くに いずれ片づけるよ この残骸の群れ 有…

クロイチ
1年前
1

消失の海

透き通る日差しの向こう側に何かあるのか 痩せ細った腕で透明に見える何かを掴もうとした 光を…

クロイチ
1年前

黒い血は死んだ

目が眩む光と 暗の海の間に立つ自分が 引き込まれる場所が闇だから それを変えることは風でも無理なのだろう 落ちた先に居場所があれば良いのに 落ちていく感情だらけ受け止めて 茫然とし続ける海の優しさは残忍だ 笑っているのだから ここにずっといてもやがて戻らねばならぬ場所があるそこが堕落との戦場だとしても もうやめようもうやめよう明るい場所に行こうとするのは もうやめようもうやめよう明るい人に憧れるのは そこが銃声犇く場所ならば無理だから逃げてしまおう 発狂した発狂した闇の