もはや健康はスキル＿個の時代の必須条件

朝起きたら、10分ほど沸騰させた白湯を飲む。そこから僕の1日が始まる。

前日の夜18時頃に食事をしてから、翌朝10時までは何も食べない。飲み物を含めて糖分は摂取してはいけない。16時間断食というやつだ。だから朝食は白湯とサプリメント。免疫力を高めるビタミンD3を10,000 IU分と、毒素を吸収してデトックス効果のあるクロレラを10粒、そしてビタミンCの錠剤1粒が、僕の朝ご飯代わりだ。気持ちいい季節には、お気に入りのテラスに出て、腰痛防止のストレッチをする。その後は鳥のさえずりを聴きながら瞑想をしたりしなかったり。ここは気分によって変わる。

ここだけを切り取ると、完全に意識高い系30代女性のような生活をしている。僕は37歳、髭面だ。

10時になったら、コーヒーを淹れて、ナッツを食べて少しだけ空腹を満たす。昼ごはんには、冷や奴と味噌汁に納豆。大豆ばかりだ。そして、15時にまたナッツ。夜ごはんは、ようやく自由に好きなものを食べられる。ただし炭水化物は抜きだ。お酒は週に1回程度を目標に摂生している。そしてなにより残念なことが、これでようやく体重は現状維持ということだ。本来ならもっと痩せても良さそうなものだが、、

ここにヨガや筋トレなどの運動を加えると痩せて、アルコールや糖分を加えると太る。なんてわかりやすい身体だろう。我ながら経済的で燃費が良く、地球に優しいバディーだと感心する。(あー、もっと白飯が食べたい。。)

僕の通常の1日はこんな感じだ。ではなぜこんな暮らしをしているのか。

朝ごはん

それはもちろん健康のためだ。心の中ではもっと欲望に任せて、好きなものを食べ、甘いものも楽しみ、晩食もしたい。しかしそれは許されない。僕も30代後半に入り、やはり体の至る所に不具合が生じ始めてきた。嫌でも健康を意識せざるを得なくなってきている。

ただし、ぼくが上記のような暮らしをしているのは、体が老いてきているから健康ってやっぱり大事だよね。という単純な話ではない。健康はこれからの時代を豊かにサバイブするための必須条件であり、クリエイティブの源なのだと思っているからだ。

もはや健康はスキル

僕は大きな企業の経営者でもなければ、資産家でもない。自身の設計事務所を主宰してはいるものの、組織というよりかは「個」として活動していると言っていいだろう。それは僕に限らず、独立している建築家やデザイナー、他のクリエイター達も皆同じだと思う。

組織として活動していない以上は、「個」が動かなければお金を生むことができない。「個」として持続的に活躍していくためには、身体が資本だ。言うまでもない。

僕は自由に誰にも縛られず、豊かに暮らしていく手段として独立を選択した。組織の一員であれば、自分に何かあってもある程度は組織がカバーしてくれるだろう。しかし、今の僕は誰もカバーしてくれない。自由とはそういうリスクを孕んでいる。逆に言うと健康でないかぎり、独立は続けられない。

でもそれは分かりきった話だったし、古くから言われていることだ。しかし、これからの時代はもっと厳しくなくるかもしれない。これからは組織にいたとしても、どこまで自分達を守ってくれるかはわからない。組織に属しているから安心とは言っていられなくなる。そのくらい日本全体としては衰退していく未来を僕は想像している。

つまり「組織」に属していようが、独立していようが、「個」として自身をきちんと管理し、健康であり続けなければいけない。自分の身は自分で守らなければいけない。「個」の時代というと聞こえがいいが、そういった代償も含んでいる。もはや健康はスキルなのだ。

僕らがおじいちゃんになる頃には、定年なんてものはなくなり、死ぬまで働いているもしれない。なにせ人生100年時代だ。60歳の後まだ残り40年もある。その時に最も求められるスキルはなんだろう。「健康な身体」はすごく重要になる気がする。これからも医学は発達していくだろうが、数十年準備してきた人とそうでない人には大きな差が生まれてくるはずだ。だから今から準備をすすめておこう。

健康はクリエイティブ

そして、健康にはもう一つ大切な側面がある。それは健康とクリエイティビティは密接に関係しているということだ。体内のノイズが多くなれば、頭の回転や集中力は下がってしまう。これは僕らみたいなクリエイターにとっては死活問題になりかねない。逆に身体がスッキリすれば、脳もスッキリする。結果より良いアイディアが生まれてくる。

最近は周りでも定期的に断食を取り入れている人が増えてきている。それはやはり、頭がよりクリエイティブになるからだと思う。

たまに耳にする体と脳(心)の関係の話。楽しいから笑うのか。笑うから楽しいのか。普通は脳が楽しいと感じるから、身体が反応し笑顔作ると考えると思う。でも僕は後者のプロセスも同様に作用していると信じている。それは良いアイディアを生む時もおそらく一緒だ。身体を健康にすると、脳が勝手にクリエイティブになる。まず身体を整えれば、心が追いついてくる。

実体験から言うと、アイディアはストレスとリラックスの間に生まれる。

適度なストレスと、きちんとリラックスする時間。その二つの時間を行き来する中で、良いアイディアが生まれてくる。日々業務に追われストレスを受け続けている中、お風呂に入ったり、布団に身を包み気を緩め、身体が安らいだ瞬間、つまり身体が健康になった時に、アイディアが降りてくる。そんな感覚を持っている人は少なくないと思う。

だからこそ、いかに健康な身体をキープし続けられるかが、個の時代を生き抜く上での必須条件になってくるのだと思う。

そしてなにより、健康体を追求する先には、暮らしの充実が鍵になってくるはずだ。いかに心も身体も休ませる環境を作れるか。豊かな暮らしを実現できた人が、よりクリエイティブになれる世界が待っている。

最後は強引に仕事以外を満喫したい自分への言い訳に結びつけたが、内容的にはそんなに変なことは書いていないと思う。そして、今年のどこかでは、断食もしくは断糖に挑戦してみたいと思う。そして、ランニングでも始めよう。もう少し暖かくなったら。

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