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いわゆる「民族」や「水道」と呼ばれた玩具

この二つの単語を聞いてピンときた方は、例のブツをご存知であるに違いないと思っている。


私の手元には、そのうちの「水道」という愛称のついたものがある。名の通り、水道の蛇口を彷彿ほうふつとさせる形状に、虹色のような塗装が施されているものだ。

元々知るきっかけとなった出来事は、当時私が勤めていた会社の上司が、時々ソレを回しながら業務を進めているのを見かけたことからだった。そこから出先でも老若男女問わず、ソレを回している姿を時折目にすることが多々あった。

後々になって、某有名YouTuberが紹介している動画を見て、興味本位で一つといわず二つ以上も購入している。元から私は、回転系のものに触れる機会が多くあったため、ソレを手に取るのはある意味で必然だったと思う。


ただ今更になって、果たして実用的なモノであるかと問われると、正直なところ人それぞれとしか言いようがない。いや、空前絶後(?)の大ブームとして到来してから5年以上は経過しているため、今となってはあまり役に立たないのかもしれない。

一部の界隈ではソレを回して遊ぶことによって、ストレスの解消や何らかの病気などに効果があるという噂が立っていたそうだ。しかし結局、真相など明らかになっていないまま、ブームは1、2年ほど経過して終焉を迎えたらしい。

あの頃を考えれば、なぜ突如として流行り出したのだろうかなどと、首を傾げる方は多くいらっしゃっただろう。私も未だにその「水道」とやらを手元で回したりしているが、流行した理由の他に、ストレスが解消されたなどの実感はあまり湧いてこない。

ブームの真っ只中で購入したため、おそらく5、6年以上は過ぎている。そのせいか最近では、回転の持続時間が少々短くなっていると感じることが多い。


そう気になるたびに中身を分解しては、某有名な潤滑剤を注入している。しかしその潤滑剤も、今のところソレに充てるぐらいしか用途がない。

であれば、手っ取り早く新しい物を買えば良いのだが、購入先であるAmazonなどで改めて確認すると、購入した同等の商品ページですら存在してないのが現状だ。

実際に全盛期と比較してみても、取り扱っている種類は少なくなっており、明らかに下火状態になっているのは一目瞭然であった。代替のものが用意できないからこそ、延命措置なるものとして無理やり寿命を伸ばす(?)形をとっているのである。


もう一方で私は「民族」と呼ばれている、先の「水道」とは異なる形状の物も所持していた。ソレについては、今から約5年前に当時勤めていた会社を辞める際、唯一仲のよかった後輩に餞別せんべつとして渡している。

2、3年前にその後輩と再会した時は、大事に使っていると答えていた。そこからは特に連絡を取り合っていないが、今でも元気にやっているか、かつ大事に使っているか少々気掛かりなところではある。




さて、これはいったいなんのはなしであっただろうか。



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