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#27 「市場学」とはなんだったのか

札幌でちいさな貿易商社を経営している、ケニー(tsujikenzo)です。noteでは、Tweet以上、技術ブログ未満の、アウトプットを行っています。

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今日は、Podcast Season2のテーマである「市場学」とはなんだったのかを文字にしてみたいと思います。

結論から言うと、

  • 「誰に」「何を」「どうやって」提供しているのかを再確認すること

  • 事務作業などのムダな業務効率化をした先に上記の再確認作業が待っていた

と、いうことです。


Podcast Season2

わたしは、Podcast Season1で、Google Apps Scriptなどのプログラミングや業務効率化、英語学習など、ビジネスマンに有益な(であろう)情報を発信していました。

Season1のエピソードが100を超えたあたりで、業務効率化の次のテーマを考えだし、Season2のテーマをマーケティングにしようと決めました。ただし、マーケティングという言葉は使わず、「市場学(しじょうがく)」という、聞き慣れない日本語を選びました。これは、わたしたちがモノやサービスを売ったり買ったりしている市場のことを学ぼうという意味でした。

「市場?」なにを今さら、と思うかもしれません。しかしながら、わたしたちは以外と、市場についてわかっていないのです。

市場とは

市場とは、「売り手(供給者)と買い手(需要者)が商品、サービス、証券などを売買する場所」のことを意味する表現です。引用:Weblio辞書

わたしたちは、市場において「誰に」「何を」「どうやって」提供しているのでしょうか。もしかしたら、経営者ですら言語化できないばあいがあるでしょう。それは、「誰に」「何を」「どうやって」というのは、1度決めたら永久不滅のものではなく、社会の変化に応じて、姿、形を変える特性があるからです。

社会が目まぐるしく変化することを、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取って「VUCA(ブーカ)」と呼びます。VUCA時代では、市場の変化をとらえることが最重要となります。

経済の歴史と労働

Season2では、経済の歴史も少し学びました。働き方でいうと、産業革命時代の人類は、1日12時間以上週6日働いていたそうです。朝9時から17時まで働いて、土日は休むような働き方をし始めてから、たったの100年程度です。恐らくインターネットとAIで、この常識が変わるでしょう。

かんたんに流れを確認すると、狩猟・農耕、産業革命、大航海時代、植民地政策、戦争、社会主義の失敗、インターネット、ポピュリスト政策、と言ったところでしょうか。文明の発展とともに、グローバル化が進んだが、ぜんぜん豊かになれないので、国際協力や自由貿易に懐疑的な考え方が広まってきた。という感じです。

そもそも「経済的な発展を目指すからダメなのでは?」という、いわゆる「脱成長論」という考え方があるのですが、これは否定されていて「国は成長しないと豊かにならない」と言われています。どうやら一部の富裕層には効くらしいですが、世界中の多くの一般人にとっては、国が成長することが必要だそうです。わたし的には、結論を出すことではなくこの議論に引っ張られないということを学んだのも、良かったです。糸井重里さんの「市場経済に対するあり方などのスタンスは黙っていてもいい」というのが好き。

バブル崩壊と超高齢化社会

日本が高度成長期に成長した、最大の要因は人口ボーナスでしょう。人口(労働者)が増えればストライキや生産中断が起きそうですが、労使関係は安定していました。この辺が「日本人は真面目だ」と言われる所以でしょう。人口ボーナス+真面目さで、日本の生産性は上がっていきます。

鉄鋼、自動車、電子機器、化学産業への投資と対外貿易政策も、日本の成長を促した要因です。

そして、バブルが崩壊します。銀行業界が不安定になり、デフレに入り、人口減少と高齢化が進み、成長が停滞しました。1990年ごろから2020年までが「失われた20~30年」と言われる時代です。

この時代は投資も行われず、財布の紐が固くなり、無駄を削るオペレーション最適が行われました。世界ではGAFAが小国の国家予算を超える時価総額に成長し、世界中にiPhoneが普及しました。その時代その国には、抱えている課題がそれぞれにあるので、日本は超高齢化社会に突入する課題に必死に取り組んでいたんだと思います。なので必要以上「世界との戦いに負けた」や「少子化対策をすればよかった」みたいに思うことはないのかなと。

オペレーション最適の先にあるもの

失われた20年の間、アメリカでは問題解決とイノベーションのアプローチである「デザイン思考」が流行し、続いて、営業を分業による効率化することを目指した、ザ・モデルが流行っていました。日本よりは、イノベーションが起きやすい環境だった、デジタルと営業の自動化の相性が良かった、という点は否定できないかもしれません。

日本では、非正規雇用が進みましたし、ホリエモンのような出る杭は打たれましたし、過去の常識に当てはめて無駄なものは徹底的に排除して、耐える時代を過ごしたのではないでしょうか

大切なのは、失われた20年の間って「どのような働き方を求められていたのか」という視点を持つことです。2023年のいま、耳にするネガティブなことば、以下のようなものです。

  • 君たちの仕事はプログラミングで自動化するなり、アウトソーシングするなり、代替されます。

  • 無能な人材は会社に必要ありません。

  • 会社は学校ではありません。

  • 新しいことをしたいけど、時間もお金もない。

これって、すごく乱暴だとわたしは思うのです。もっと具体的に、何が問題なのか、何を主語にしているのか、解像度を高めるべきです。

業務効率化を超えていけ

「夫婦」という家族の形を取った先にあるものは、なんでしょうか。恐らく永遠に答えの出ないものだと思いますが、少なからず「夫婦になること」がゴールではなかったのは明らかです。むしろ、スタートです。

では、わたしたちは、プログラミングなどを学び、業務効率化を進めた先に何があったのでしょうか。今回は、Podcastを通じて、5名の方にインタビューを行いました。「業務効率化ができて夢が叶った」と言っている人は少ないです。要約するのはおこがましいですが、みなさん「夢の解像度が高くなった」と言っている気がします。1話7分なので、通勤時などに聞いていただけると幸いです。

ちょっと長くなりました。ごめんなさい。わたしにとって「市場学」とは、

  •  「誰に」「何を」「どうやって」提供しているのかを再確認する

  • 事務作業などのムダな業務効率化をした先に上記の再確認作業が待っていた

ということです。

Podcast Season3を、間もなく始めます。ケニーはどんな夢を描いたのでしょうか。乞うご期待です。

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