【5分で恋愛もの】憧れの先輩と私の恋物語
「今日、朝まで一緒にいたい」
深夜1時。誰もいない、駅から少し離れた裏道の一角で健太先輩は確かにそう言った。
その言葉を受けて、私が視線を彷徨わせている間に、健太先輩の両手がいつの間にか自分の頬に添えられているのを感じる。
うちのダンスサークルで、一番キレがあって華のあるパフォーマンスをする健太先輩の手のひらは、少しかさついていた。
こんな手のひらだったんだ、と私は感動すら覚える。ずっと触っていて欲しいと思うぐらい。
頬から伝わる体温を辿るように、健太先輩と視線を合わ