地域ケア会議に参加してきたよ!
先日、地域ケア会議というものに参加してきました。
地域ケア会議とは、ケアマネジャー、理学療法士などのリハビリ専門職、看護師、栄養士、薬剤師などの医療専門職が一同に集まって、主に「要支援」(←介護保険の区分)の利用者さんについて事例検討する場です。
地域ケア会議には、事例検討を行うことによってケアマネジャーさんのアセスメント能力の向上を図ろう〜!というものに加え、その事例から見えてくる地域課題を炙り出そう〜!という2つの目的があります。
つまりケースの個人課題から、地域課題、ひいては社会全体の課題を抽出し、高齢化社会まっ只中の日本を住みやすい国にする、というのがおっきい目的なのです。
僕は2年ほど前に、この地域ケア会議に出席するためのコースに参加し、無事卒業していました。
今回、転職したことでお呼びがかかり、初めて地域ケア会議に参加することになったのでした。
ドキドキしながら参加した会議でしたが(全員が初対面の方で、かつ行政の方もいたので💦)、会議自体は滞りなく楽しんで終えることができました。
その会議に出席して感じたのは、プレフレイルの方が多いな、ということ。
「フレイル」という言葉は、一般の方でも聞き馴染みが出てきたかもしれません。
「フレイル」とは「虚弱状態」という意味です。
高齢の方はわかりやすい原疾患がなくとも体力低下・筋力低下・食事量の低下から心身が弱った状態に陥りやすく、その状態をフレイルと言い、要介護状態の一因となります。
国はフレイル高齢者の増加を危惧しており、介護予防事業などにも力を入れています。
プレフレイルとは、プレ=preがつくように、フレイルとまではいかないけど、そうなりそうな状態を指します。
このような方は、なまじ動ける上、屋外に外出されたりするなど一見して生活に不自由さがみられません。
ところがよくよく聞いてみると、半年で体重が2〜3kg減っていたり、何かにつかまらないと椅子から立てなくなっていたり、こっそりと筋力の低下が進行してきている様子がみられたりします。
本人も気づかないうちに、少しずつ食事量が減ってきていたり、動くのがおっくうになってくるので、フレイル状態に陥るまでなかなか気づけません。
ここで本人以外の第三者がしっかりとフレイル状態を評価し、プレフレイルの頃から介入することで要介護状態の予防につながるわけなのですが…
今回、事例を紹介してくれたケアマネジャーさん達も、ご自身達だけでは利用者さんのプレフレイルの状態には気づけない様子でした。
訪問リハビリも「動けなくなった」「歩けなくなった」時点から依頼がくることが多く、まだまだ予防的観点が少ない印象です。
これは何もケアマネジャーさんのアセスメントが悪い!と言いたいわけではなく、そのような知識と目がないと、そもそも気づけません。
その「予防的観点」の醸成が地域の課題なのかな〜と感じました。
そこで我々医療職ができることがなんだろう…?とも。まだまだ介護と医療は分断されている気さえします。
以前から予防や未病対策みたいなのには興味があるので、そういった活動もできたらな〜という思いもあり、自分のやりたいことも少しずつ見えてきた1日になりました。
次回は7月なので、また楽しんで参加したいと思います。
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