見出し画像

間違いだらけの顧客中心主義(7)〜顧客セグメンテーション変数

3/17 オープンセミナー受付中!「通販DXの初めの一歩:顧客データ統合」

皆さんこんにちは。通販エキスパート協会事務局です。

当協会は文字通り「通販のエキスパート」を目指す方々に向けた資格「通販エキスパート検定」を実施しています。

前回投稿で、「ペルソナを作るのは顧客中心の発想ではない?」というお話をしました。顧客像を明確にすることが、なぜ顧客中心主義とそぐわないのか?それは顧客の「多様性」を受けいれ、その上で戦略的な顧客セグメンテーションを行うのが顧客中心主義の根幹部分だからです。

今回は、そのセグメンテーションを行う上での変数、つまり顧客を細分化する際の項目について書いてみたいと思います。

典型的なセグメンテーション変数は、以下の4つでしょう。
1)地理的(ジオグラフィック)変数
2)人口統計的(デモグラフィック)変数
3)心理的(サイコグラフィック)変数
4)行動変数
上の3つはカッコ書きしたカタカナの英語名称で呼ばれることも多いですよね。1)は都市か地方か、温暖か寒冷かなど地域の特性です。2)は年齢、性別、家族構成、学歴、所得、職業、などの個人属性です。3)はライフスタイル、パーソナリティ、価値観などです。そして4)は過去の購買歴、利用頻度、購買パターン、返品特性(通販では優良顧客ほど一定の返品をすると言われています)などです。

ある米国の顧客中心主義を提唱するマーケティング学者はペルソナのことを「ドーピングしたデモグラフィックデータ」という表現をしていましたが、2)を中心に1)、3)や4)も含めた要素を付け加えたもの、という言い方ができると思います。

しかし、1990年代以降のインターネットの普及やIT技術の向上で、各企業は4)のデータが豊富に得られるようになりました。また、通販のような無店舗販売業種は、もともとデータベースに顧客一人一人の購買行動データを蓄積しています。

そのような環境下では、優良顧客の購買行動特性から逆算した新顧客獲得〜顧客育成策を考えるアプローチの方が、より再現性の高いマーケティングが可能になるのです。そしてここに「収益性(主にLTVで測定)」という観点をミックスすると、投資対象としての顧客像がより明確になります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?