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索引のようなもの-鳥の歌篇-

 私の物語はとてつもなく長いのだが、稀に気に入ってくださる方が居る。必要な人に届けばいいなと思って書いているので、多くはなくとも誰かに深く刺さるのはとても嬉しい。このような私的な物語を読んでくださる方には感謝しかない。この場を借りてお礼を言いたい。だって…相手のコメント欄に自分の作品のお礼を言うのもなんだか気が引ける。
 さて。私の作品の主役はあくまでも「鳥の絵」だ。絵を描いていて生まれた「物語の欠片」を紡ぐつもりが連作になり、作品の中で流れた時間は十年近く。作品数は200を優に超えてしまった(絵も文章も本職ではなく趣味)。中々新規に世界観に入っていくのは難しくなってきたので索引のようなものを作ってみた。ご参考になれば。(それでも長い)
                     2021年4月28日 橘鶫
※2022年1月4日更新。

物語の始まり

空を飛べないアグィーラ人の主人公カリンが初めて空を飛ぶ少年レンを見かける場面。物語はここから始まりまる。

ヨシュアとの出逢いと王国の地図

変わり者扱いされていたカリンの理解者となるヨシュアとの出逢い。そしてここで初めて王国の地形について言及される。だいたいの世界を理解していただくのならばここ。

カリンとレンの出逢い

お互いを見かけていた二人だが、ここで初めて出逢って言葉を交わす。二人の容姿について初めて言及した回でもある。

黒鳥病の克服、弓を教えてあげる約束

マカニ族にとって脅威であった黒鳥病の謎を解き明かしたカリンに、レンが弓を教えてあげる約束をする話。ここからだんだん二人が親しくなっていく。黒鳥病のエピソードは今後の物語の鍵のひとつ。

カリンの力が目覚める

ここからメインのエピソードが始まる。カリンに不思議な力が目覚め、混乱するカリンをマカニ族が救うお話。カリンのほんの一時期の幸福な子供時代でもある。

世界観

魔物は大地から生まれる。大地に穢れが溜まると魔物になる。この国の武器は全て光の石という物質が使われていて、それで魔物を浄化して消滅させる。そうやって大地は、まるで人間の病のように身体から穢れを出し、自らを浄化する。
しかし、長い年月が経つと、浄化しきれなかった穢れが少しずつ溜まり、大きな闇となって現れる。そのサイクルは凡そ三百年と言われていた。
闇が現れた時、古代の人々は人柱を建てて闇を相殺していた。王宮の奥にある神殿の四方の柱に対応する、火、水、金、風の化身を選び、その命を柱に捧げる。そうすると、神殿の祭壇に光の剣と盾が現れ、時の王子か姫がそれを使って闇を浄化する。

予知夢

カリンの穏やかで幸福なマカニでの時間は、予知夢を見ることによってあっけなく崩壊する。これからなんと七年もの間カリンはこの夢と格闘することになるのだ。すべては大切な人を救うため。

イヌワシの岩の約束、カリンが初めてレンの背中に乗って空を飛ぶ話

夢と闘うためにアグィーラに戻る決意をしたカリン。その最後の日。カリンは初めてレンの背中に乗ってイヌワシの岩へと飛ぶ。今後、大切な約束はこのイヌワシの岩で。

カリン十三歳。第二章の始まり

アグィーラの城の雇用形態が分かる。ここからは城で働き始めたカリンの城での人間関係と、たまに訪れるマカニでのエピソードが語られる。サイドエピソードが多いが今後の展開の基礎になる部分。

ガイアとの出逢い

愛馬ゲイルが死んでしまい悲嘆に暮れるカリンだが、ここで運命の馬ガイアに出逢う。

レンの遭難

第二章のメインエピソード。レンが遭難しカリンが助けるが、お互いが大切な存在になりつつあるが故に気持ちがすれ違ってしまうお話。この時にレンが族長から教えてもらった「大切な人ができることは苦しい。」という言葉は今後何度も出てくる物語のキーメッセージのひとつ。

カリン十六歳。第三章のはじまり

ここから登場人物が一気に増え、クライマックスに向けてメインエピソードが展開し始める。予知夢の秘密、謎の空の魔物、六百年前の悲劇、そして今世の悲劇。

族長、倒れる

マカニの族長と息子カエデの関係が伺えるエピソード。ここからカエデは医術者を目指すことになる。一方カリンは、夢の謎が解けないことに焦り、レンが人柱に立たなければならない夢にひとり絶望し続ける苦しい時期でもある。

レンの嫉妬

カリンとローゼルが初めて一緒に居る場面を目撃してレンが嫉妬するお話。この後四人の化身が揃い、アルカンの森の試験を受けに行く。今後出てくる主役級の面々が揃い、53ではカリンの夢の内容が語られる。長年のレンの誤解が解け、二人の関係はどのように変化するのか。

告白

カリンとレンが初めてお互いの気持ちを確認しあう回。この先もまだまだお互い揺れ動くが、ここがクライマックスのひとつ。

夢の場面の始まり、空の魔物

任命式が行われ、ついに予知夢が現実になっていく。過去の悲劇にも触れつつ物語の謎が少しずつ解かれ始める。

六百年前の悲劇

六百年前の悲劇を自分と重ね合わせ、レンに会うことができなくなってしまうカリン。マカニを訪れないカリンをひたすら待ち続けるレン。カリンもレンも一番苦しいかもしれない時期。イベリスが少しずつ重要人物になり始める時期でもある。

大切なもの、イヌワシの岩の約束再び

自分にとって何が大切なものなのか。マカニの族長に諭され、カリンとレンが確認しあうエピソード。

ついに闇が解放される

ここから三話かけてカリンとレンの宿命が完結するお話。夢の謎の解答編。それでもまだまだ物語は続く…。

責任を感じて姿を消したカリンをレンが連れ戻す

イヌワシの岩の約束も虚しく、宿命の結末に絶望したカリンがアルカンの森に逃げ込んでしまう。そして、六百年前同様、誰も森に入ることができない。レンは、どうやってカリンを連れ戻すのか…。

族長の過去

ここから少しずつ、謎に満ちた族長の過去の話が出てくるなど、本編以外への伏線が展開し始める。

ついにカリンとレンが結ばれる

ここからラストまではひたすらしあわせな時間。めでたしめでたし。
ただ、カリンとレンの物語は周囲を巻き込みながらまだまだ続く。

次の物語▼

物語の欠片-金色の馬篇-

イベリスを軸にポハクでの物語が語られる。イベリスの明るさはどのように形成されたのか。その裏に潜む哀しい過去とは。

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