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【エッセイ】好きな歌をチャリに乗りながら歌っているときの幸せ

皆さんが幸せを感じるのはどんな瞬間だろうか。

僕は、自転車に乗りながら好きな歌を歌っているあの瞬間がとっても幸せだ。
歩きながら歌うと、人とすれ違うときに何とも言えない恥ずかしさがある。
しかし、自転車なら話は別だ。すれ違うのはわずか一瞬。
「ん?」と気付かれても、一瞬で走り去ればOKだ。何食わぬ顔で歌い続ける。

特に最高なのは坂道を下るとき。
加速するチャリと比例してテンションも上がっていく。
気分はコンサートのセンターステージに立つ歌手のよう。
周りに誰がいようともう関係ないのだ!

たまに、自転車に乗りながら歌っている人を見かけることもある。
大体の人はとっても良い表情をしながら歌っている。
見ているこっちも幸せな気分になるものだ。

ちなみに、僕はかなりの割合でBiSHの歌を歌っている。
昨年解散してしまった彼女たちだが、歌が消えることは無い。
自転車の上では6人目のBiSHになった気分だ。

歌って色んな楽しみ方が出来るから素晴らしいと思う。
聞くのが好きな人もいれば、歌詞を分析するのが好きな人。
楽器でその歌を演奏するのが好きな人、そして歌うことが好きな人。

歌う人や楽器が変われば同じ歌詞なのに全然違う世界観を醸し出すこともできる。
その無限の可能性が人を惹きつけるんだろうなぁ。
音楽は生きていくのに必要なものではないけれど、なかったら寂しい。

初めて自分のお店を開いた時、準備が間に合わず数日BGMが流せなかったことがあった。
もちろんBGMなしでも営業できるけど、店内はなんだか寂しかった。

音楽はコーヒーのようなものだ。なくても生きていけるけど、あったらなんか嬉しい。

コロナの時に聞いたBiSHの曲は生きる希望だった。
そして、歌っているとき僕は6人目のBiSHになれる。

だから今日も自転車に乗りながら僕は歌う。

あ、気づかぬうちに後ろからぴったり付いている自転車が…。

そんなときはあえてスピードを落とし追い抜いてもらう。
「歌声を楽しんでいただけたかな」と言わんばかりに…。

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