飲食業界も進むオムニチャネル化~「withコロナ時代」の生存戦略"飲食業界編" byNewsPicks~

withコロナ時代」の生存戦略とは?


NewsPicksのウェビナー(ウェブセミナー)シリーズ「withコロナ時代」の生存戦略。YouTubeライブでイベント業界・ワークスタイル・決算・飲食業界をテーマに朝8時半から30分から1時間の構成で話を聞きました。仕事の始業前でネット環境も良く、且つ頭の体操となったので非常に有意義なインプットとなりました。


各テーマの中でも飲食業界のwithコロナに気づきがあったのでまとめます。

4/28(火)am8:30〜9:30 「テーマ:飲食業界」
井手直行(ヤッホーブルーイング 代表取締役社長)×中村仁(トレタ代表取締役)×野村高文(NewsPicksエディター/音声事業 プロデューサー)

飲食業界の出演者はヤッホーブルーイングの井出さんとトレタの中村さん。おふたりは著名だけあって(講演慣れしているでしょう)話が非常に分かりやすく、掛け合いの店舗、いやテンポも良くずっと聞けるくらいの心地良さでした。飲食店という場の提供をしているだけあってそういった心地よさの演出も上手なのだろうなぁと。

ヤッホーブルーイングのブランド、トレタのサービスなどは下記をご参照ください。




まずはヤッホーブルーイングの今現在のお話から。井出さんによると店舗を持つ外食は非常に厳しいが、一方でスーパー・コンビニや通販の売上は1.5-2倍とのこと。外食の落ち込みをお店や通販での売上がカバーしている。


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巣ごもり消費に選ばれるビール


巣ごもり消費と呼ばれる自宅での過ごす時間が増える中、よなよなエールのビールは堅調に伸びている一方、大手ビールメーカーの伸びは微増だそうです。井出さん曰く

どうせなら少しリッチなビールが飲みたい

なので「よなよなエール」が選ばれているのかもしれないと仮説を立てていました。確かに仕事終わりの飲みにいけないのならせめてお酒はいつもよりもいいものを飲みたいと思うかもしれませんね。

コンビニ限定のビールもあったり、イベントを開催していたりとファンとの関係を強化していたヤッホーブルーイングだからこそファンに選ばれているとも言えます。


飲食業界で生き残っていくためにはポートフォリオ(組み合わせ)化が必要


続いてはトレタの中村さんから。予約台帳/顧客台帳サービスを手掛けるトレタにおける予約来店分析では1/10まで落ち込んでいるとのこと。昨年対比で顧客単価も大きく変わることはないとするとこの数値がそのまま飲食業界の数値と言っても過言ではないでしょう。


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今後飲食業界で生き残っていくためには、ポートフォリオ化(組み合わせ)が必要。外食・中食(テイクアウトやデリバリー)・内食(生鮮・冷凍食品)で構成することでリスク分散する。コロナという状況に適応していくのが生き残れる道なのではないかと提言しています。


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トレタの中村さんは豚組(とんかつ店や豚しゃぶ店)のオーナーもやっているそうなのですが、豚料理でも外食や内食で大きく分かれるとのこと。

例えば豚しゃぶの鍋は家での再現性があり、具材セットの通販に適している。一方同じ豚でも「とんかつ」は家での料理が面倒なことからリアル店舗で食べたいので外食でやっていける。コロナ以降もこれくらい思いきった方向転換が必要ではないかと話をしていました。


マクドナルドも今ではドライブスルーに列ができて、お店で食べる(外食)→お持ち帰り(内食)にシフトできていると言えます。


今が変わるチャンスと捉える


中村さん曰く、今後お店は「高級店」と「カジュアル店」の二局化が進むのではないか。高級店は単価の高さで勝負、カジュアル店はデリバリー・テイクアウトといった組み合わせで競争力を高めている戦略が必要。

そう考えるとリアル店舗だけで売上を立てるのではなく、リアルはブランドのひとつ。店舗・デリバリーやテイクアウト・通販を繋げる。まさにオムニチャネルを飲食業界でも進めないといけない状況であると。

ヤッホーブルーイングの井出さんもダーウィンの進化論に倣って、今を生き抜くためには適応していくこと。例えば今こそ24時間営業にして分散で買い物に来てもらう、空いている店に予約を入れて貸し切りにする。宅配ができるよう雇用もシェアする勤労体制にしていってみては?というアイデアがありました。

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中小企業であればあるほど、適応力を活かせるはずだし、それが突破口になるのではないか。コロナをピンチととるか、変わるチャンスと捉えるか。生き残るために動くときが来たと前向きに考えたいと思えたウェビナーでした。

井出さん、中村さんそしてNewsPicksさん、とても学びのある場を提供いただきありがとうございました!




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