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葛藤と矛盾の狭間で〜両利きの経営を読んで〜

一ヶ月かけてじっくりコトコトと読んだ本。

ネットフリックス、IBM、富士フイルム、コダックなど成功した会社(あくまで今のところ)とそうでない会社の事例を交えながら、「二兎を追う」戦略にやるべきタスクが理路整然と並んでいます。

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知の「探索」と「深化」と相反する矛盾をいかに受け入れ実行に移し、軌道に乗せるか。

常に生き残りをかける会社運営の課題とそのジレンマがまとまっています。

リーダーシップの5原則


昨年、ベンチャーの会社に転職してから「リーダーとはどうあるべきか」を自問する日々。

本書ではリーダーシップの5原則がこう書かれています。

1.心に訴えかける戦略的抱負を示して、幹部チームを巻き込む。

2.どこに探索と深化との緊張関係を持たせるかを明確に選定する。

3.幹部チーム間との対立に向き合い、葛藤をから学び、事業間のバランスを図る。

4.「一貫して矛盾する」リーダーシップ行動を実践する。

5.探索事業や深化事業についての議論や意思決定の実践に時間を割く。

5つの原則の中でも私が最もビビッときたのは4の「一貫して矛盾する」リーダーシップという言葉。リーダーは日々葛藤から学ぶのだと肝に銘じたい。

知の探索と深化とは?


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本書にある知の探索と深化は、「新」と「深」と捉えています。既存の強みを活かしつつ、新たなことにもチャレンジする。

大谷翔平クンの二刀流、星野源の歌手・役者・執筆家など多彩&多才を今の人材には求められているのだと思います。

マネージャーとリーダーの違い


自分が手に取る本には決まってマネージャーとリーダーの定義が書き記されています。それだけマネジメントやリーダーシップが自身に足りていない証拠、頭で理解しているつもりでも実践できていないのだと痛感、そして反省。

マネジメントは確実に列車を定時運行させるのに対し、リーダーシップは戦略と変革を扱うのだ。

そのために必要なスキルは以下。(KSFは主要成功要因)

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アマゾン ベゾスの戦略論


世の中は変わっていくため、かつては最先端スキルだったとしても、すぐに顧客には不要なものとなる。「自社の顧客には何が必要か」から始まる戦略の方がはるかに安定している。この問いかけをした後で、自社のスキルとのギャップを調べていくのだ。
アマゾンのリーダーシップには「葛藤を許容する能力」と破壊的変化を追求する勇気がある。
「発明と変革をし続け、新しいことを築くというアマゾン規模の企業は、文化を持つ必要がある。(中略)ワクワクしながら実験し、実験に報いる文化で、失敗につながりそうだという事実さえも受け入れる。


上記三文は一部、修正割愛しています。

アマゾンの戦略における考え方、ひとつとってもなぜ今アマゾンがトップを走り続けるかが分かる言葉です。

失敗する組織とは?


「失敗する組織はたいてい過度に管理され、あまりリーダーシップが発揮されていない。」byウォレン・ベニス
両利きの経営ではリーダーは優れたマネージャーかつ優れたリーダーでなくてはならない。

マネージャーで且つリーダーでないといけない、ほんとに厳しい時代です。。。

そんな時代だからこそ、やりがいを感じる!という気概を持ちたいものです。

危機的状況では、組織のあらゆることをオープンに見直すという方向転換を通じて、速やかに改革していく必要がある。

まとめ:未来を見出す可能性に挑め

探索は業界内でゲームを変える道だったことを思い出してほしい。探索によって競争相手より先に未来を見出していけるのだ。リーダーにとって、これは刺激的な可能性といえる。

自身が感銘を受けた言葉を中心にまとめました。

本に貼り付けた付箋を読み返してみると、刺さる言葉が多過ぎて引用ばかりになってしまいました。

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このメモブログを読み返し、実践できているか否か、矛盾や葛藤にいることは間違ってないよ!と未来の自分に伝えてあげたいと思います。








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