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差し伸べられた手

※ひとつ前の『師走』記事からの派生です。少々堅苦しい話が続きますが、どなたかの助けになれれば幸いだと思い、書き記しておきます。

入学まで

さて、越してきた理由を「子供の医療と教育問題で」と前記事で書きましたが、越してきた頃は三女がまだ保育園の年長さんの歳だったので、保育園から小学校に繰り上がる前に教育センターへ出向き、多動のある事および身体的な特性や色々をお話し、あちらに併設されている検査体制を利用し知能テストを受けた結果、総合点が届かず、身体的な援助も必要とするという事で指定区域外の特別支援学級のある学校へ入学できる運びとなりました。

越してからすぐは紹介状を持たされた病院への受診や、そこから更に踏み込んで振り分けられる医療提携について行くのに必死で、今日はここ、明日はあちら…と病院の固定をする事だけに時間がかかりました。そのすぐ後に、入学前に終わらせるべき手術等もございましたが、なんとか。

でも、どこへ行っても必ず尋ねられるのですよ。

『手帳はお持ちですか?』と。手帳だと?!手帳とは、なんの事!

あちらの仰ることはだいたい同じで

「行政から、療育手帳や、障害手帳や、色々案内されていませんか?」

案内されてたら持ってただろうよ、無視するような話じゃないし。

…そもそも療育現場がなかった!医療体制も整っていない!特別支援級だってない!まず市に専門の臨床医が居ねぇんだってば。

というやり取りを繰り返す日々。そうこうしていてもスクスク成長するわが子、ありがとう。その代わりに問題行動も増える☠

支援級入学後~次のステップまで

地方から越してきて、都会の学校は選択制になるのだとばかり思っていましたが、どうやら選択出来るのは・隣接した学校であり・入学時の一度の選択に限る、という物らしく……。うちの三女のように何か特別な理由がない限りは自宅から一番近い小学校に通う、というのは今も昔も基本的に変わらない、という事を知ったのでありました。

しかし、その近隣の学校に必ず特別支援級があるとは限らず、三女の場合も自宅から少し離れた学校に通う事となり、入学出来た事は嬉しい反面、行き帰りは必ずお迎えが必要となってしまうデメリットも……。こうした形で無理やりに事を動かしたせいで主人が常に単身赴任状態、留守にする事の方が多くなり、動けるのは私独り…。保育園くらいの長時間であれば問題はないのですが、小学校は昼迎え、厄介な事に私の持病の通院があったりも…。検査が入ってしまう日は長引くので、仕方なくお休みをさせて姉妹で留守番させる事が増えてしまいました。

事情を把握して下さっている学校の先生方は、そういう日には手の空いている人間が迎えに行く、という形でサポートして下さっていましたが、それはそれで私も申し訳ないし…💦ひたすら謝ってばかりの日々w

そんな時に特別支援級の先生が

『移動支援という物がありますので利用なさってみませんか』

とお話を下さいました。なにぃーそのシステムー!初耳~!どうやら、送迎が大変な時にお手伝い下さる団体があるらしく(※特別な事情がある場合に限る)支援級の先生は更に

『三女ちゃんの場合は放課後デイサービスも絡めた方がよいかも』

なに?なんなの?よく理解出来てない事をフルコンボで言うてくれるやん~!

移動支援は送迎の行き来だけになるが、障害児童専門の放課後デイサービスに通うと事業所から学校に直接お迎えがあり、放課後を事業所で過ごしてから自宅に送迎される、との事。両方を使いこなす事で、お母さんの用事が長引いた時にも安心でしょうし、帰りは事業所の方が家まで送って下さいますし、本人も学べる事が多くなります😊との事。

行政とのやりとり

ここから私の出番です。まず、区の障害福祉課へ連絡。先生方が教えて下さった評判の良い事業所のようなところに空きがあれば入りたい旨を連絡すると、事情を尋ねられ、学校との相談内容を告げると、障害サービス受給者証・通所受給者証、諸々の案内をされ(やっぱりここでも手帳の有無を尋ねられるw)あちらとしては『お前いままで何しとったんや』みたいなもんですね…wwwいや、知らんかったし。すまん。

形としては

①その地域の統括コーディネーターさんがいらっしゃるので、まずそちらにて計画相談をし

②今後の計画が決まったら自分が希望する事業所の空きや下見の確認をし

③事業所が決定したら行政からの書類にそちらのサインを頂き

④事業所側に提出するその子の本ほどもあるぶ厚い取説を手書き作成

⑤行政側の手続きの上GOサインが出次第、初めて利用できる

という形らしく、もうやる事てんこ盛り!!そんなの全く知らなかった。まぁだって…手帳だって療育だって知らないんだもん、そんなもんか。

計画相談にて

さて、ここで我が家的イレギュラー案件。コーディネーターさんとの話の流れで、越してきた理由や、人手が圧倒的に足りない事、三女だけならまだしも我が家には長女という名の発達障害っ子の引きこもりラスボスが!

と話したところ『詳しく聞こうか』となりまして。急な、かつ丼期待案件発生です。もう中一になる長女、学校になんか気が向いた時だけしかいかないので越してきてこれといって友達らしい友達もおらず、一日家にいる物だから私はそちらの面倒と学校とのやりとりもあって…

『お母さんそれは大変だわ…💦💦なんだったら長女ちゃんもデイ通わせたら?発達障害で学校行けない子も昼間はデイに来てて、デイに出ると学校に行ったって事でカウントされるし』

まぢかよ……すげぇ。都会すげぇ。それよ。私が望んでいたの、こういう事よ。ひとつ前進したじゃん。独り忙しく、独り悩んでいた日々、何…(言うほど悩んどらんかったけどもぉぉ!)

未来が明るく感じた。私こんな状態では死ねないわ…と思いつつ、現実見ると嫌になり、誰があの子たちの面倒を見てくれて、誰があの子たちの爪の先も望めないような社会性に寄り添うのだろう…死ねない…200歳くらいまで生きるしかない……亀にうまれたかったぁあ!と嘆いていた日の急なディライト。

そうして生きていく

ですので!急に年末に立て込んでしまう二人分のみち造り。

書類は山のよう、書類が出来たら事業所へ訪問、この際だから手帳も申請なさった方がよいかもしれない、との事で、+保健所や児童センターの書類作成の嵐。

学校からも在学証明を取り寄せたり、学校も区役所でも事業所でもどこもかしこも三者面談もあるよ!な毎日ですが、それでも何とか、三女の移動支援の事業所以外は決まり、いつなんどき、私が倒れても大丈夫やないかーい!なところまでは話を持ってまいりました😊

人間、どのような状態にあっても良き理解者が一人いて、生きていれば絶対に誰かに迷惑をかけるのだから、寄りかかれる場所には少し甘えて、生きていける生きていける♡♡

コーディネーターさんも仰っていましたが、実際にそうした支援が用意されている事や、どうしようもない状態の時にどこに相談すればいいのかまだまだ認知されていないので私のように驚く方も多い、との事。

そらね。人間、五体満足で何の問題もないです、なんて当たり前のようでいて奇跡だわ、と感じるのは、そうした特性を持って生まれた子を育てて初めて感じるような事だし、福祉関係に何かのかかわりがないと一生縁のない人だっているだろうし、予め、手元に来るのはこういう子ですよ、と知らされて親になるわけじゃないので、みんな予習しとらんやん?知らなくても当然やん?となりましたが、大丈夫なように色々が用意されています。

ただ、その中でもひとつ言いきれる事がありますの。

ある程度田舎でも文明の進化のないような土地では個性は生きられず特性も無視され、そうした子には医療も教育も、田舎過ぎると用意するのは困難だから都会は圧勝、という事です✌

手帳の件で本当に、痛感。お前何しとったんや、ボォッと生きんな、と言われたも同然に感じました。何に申し訳ないって子供たちに申し訳なかったなと。もっと早くに決断してやればよかった。母、そこ、本気で後悔。

学校の先生方、行政担当の方、コーディネーターさん、事業所の方、皆さんに大感謝。とても、心強く感じました。年末に急に差し伸べられた手。お困りの方にもきっと何か、打つ手が、道がある、と信じています。

楽しんで良い教育が出来るといいですね♡

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