見出し画像

WBCのチーム力から学ぶ!介護のチーム力とは?

介護が辛い、大変、孤独で辛いという相談があった時に、まず最初に頑張りすぎないことをお伝えしてきました。
様々なケースに関わって思うこと。
それは「人は一人では生きていけない」ということ。
少し大袈裟ではありますが、自給自足で病気も自分で治すというのは
仙人レベルまで修行が必要です。
それは、冗談として…

この現代では、一人で生きていくことは困難です。
生活が辛くなれば制度でカバーされ、サポートを受けられるのが日本です。
そのサポートが十分であるかは別の議論になりますが、
なんとかサポートしようと制度化して、試行錯誤されているのは事実です。

介護は嫁、娘の使命?

介護保険が制定され、介護する人への負担は格段によくなりました。
「長男の嫁・娘が面倒をみるべき」「家族の介護をすることは当たり前」
「施設に入れるのは親を捨てるのと同然で身勝手」
そんなことを言われた時代もありました。
今でもたまに聞かれる言葉でもあります。時代遅れのように思いますが、現実的にはまだ、この風習が残っている家庭もあります。

介護することがどれだけ大変なのか、やってみなければわからないことはたくさんあり、誰か一人で介護するのは非常に大変です。

介護と言っても身体のケアや家事全般の生活援助というカテゴリーのものがあります。でも一番重要なのは、心のケアが介護を受ける人にも介護する人にも必要であるということです。
そして、介護者の心の揺らぎに介護者自身が向き合うこともポイントです。

「まだ頑張れる」「弱音は吐かないでやらなきゃ」
真面目で責任感の強い方ほど、心の疲弊は強くなります。
心が疲れた時に利用できるのが、介護サービスです。
正確にいうと、心が疲れる前から利用することが理想です。
これは、先にお伝えした「介護して当たり前」という大前提でいると疲弊が大きくなるため、早くからサービスを利用することでこの疲弊を最小限に抑えることができます。

WBCから学ぶチーム力

WBCを大興奮して毎回見ていました。
「勝つ」という目標に向かってチーム全員で一丸となって挑む姿は、本当に輝かしいものでした。
会見で何度も出てきた話題に、チーム力に貢献したダルビッシュ選手の話がありました。
最年長であるダルビッシュ選手はメジャーから早々に来日し、キャンプの最初から参加。若手の選手と投手も野手も関係なく声をかけ、食事に誘いコミュニケーションを取っていたおかげで、みんながまとまったと、声を揃えて若手の選手たちが話していました。
ダルビッシュ選手も「(自分は最年長であるから)どういうことを求められているかは理解していたので、そこはちゃんとできたのかなと思う。」とインタビューに答えています。
この「チーム力」が世界チャンピオンになった1つの要因であることは、ま毎回試合を見て感じました。

介護現場でのチーム力

実は介護現場でもチーム力は非常に重要です。
チームのリーダーは、作られたチームによって変わります。
介護を受ける当の本人(利用者・患者)がチームリーダーであることもありますが、ケアマネ・訪問看護・家族の場合が多いです。

チームには必ずリーダーシップをとれる人が必要であることと、コミュニケーション力が必要不可欠です。
そのチームで、どのような生活を送りたいか、何を大切にしたいか、想いを整理してサービスを上手に使っていくのが理想形です。
1つでもどれか欠けて、「リーダーシップ取れる人がいない」「コミュニケーションがとりにくい環境である」「想いを伝えても伝わりにくい」などがそれぞれの立場で発生すると、チーム力が下がってしまい、介護の疲労度やサービス提供者側の疲弊も見られたりします。

人には得意・不得意がある

綺麗事はいくらでも言えますが、現実はそんなにうまくいくものではありません。
私は現場で痛感しています。
人には「できること」と「できないこと」があって、「努力してもできないこと」もあります。
また、そもそもできないことに気付いていない人もいます。
ダメ出しをするのは簡単ですが、どうにかしてチーム力を発揮できないか、少し模索が必要です。
色々試してみても難しかった場合は、チームの組み直しも検討しなければ、より介護のシワ寄せがいろんなところにより始めてしまいます。
シワが深くなる前にチームで話し合いを行う、介護でいう「サービス担当者会議を開く」となるわけです。

チーム力で頑張りすぎない体制づくり

介護現場でのチーム力が上がれば、頑張りすぎない体制が整います。
介護を受ける方は、日々変化し、ご家族の状況も変化します。
変化があるごとに「今のままで大丈夫?」と自分に問いながら
辛くなる前に相談をして体制を組み直すことが必要不可欠です。
ぜひ、介護される方、頑張りすぎないためにも、チーム力があるか見直ししてみてください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?