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かんたんマーケ㉔ リブランディングのメソッド

新製品のローンチプランよりも案外難しいのが、発売から5年目や10年目を迎えた製品やプロジェクトのリブランディングを考えてくれないか?という依頼。

競合品分析やユーザー調査で具体的課題が見つかることもありますが、“これぞリブランディングの最大イシュー” というものは、なかなか見つけられずに悩むことが多いのではないでしょうか?

そんな時に便利なのは、『ストラテジック・クエスチョン』
強制的に問いかけて、視座をずらしてみるという手法。“よい問いかけに、よい答えあり” という言葉がありますが、まさに思いがけない視点やヒントを与えてくれることがあります。

私がリブランディングの際に、問いかけるポイントは4つ。

図47


①判断基準を変えたら?

ユーザーが製品・サービスを選ぶ際の、価値感・視点・習慣を変えられないか?


例)薬用せっけんミューズ ノータッチ 泡ハンドソープは、使い捨てプッシュ型の液体せっけんに対して、センサータイプ・自動で泡状態で出てくる・ディスペンサーと組み合わせたサブスクモデルで一世を風靡しています。

②評価基準を変えたら?

ユーザーが製品・サービスに対して抱く評価を高めたり、新しい評価基準をつくれないか?

例)セタフィルジェントルクレンジンザーは、泡立たないジェルタイプの洗浄剤ですが、泡立ちの良い=よく洗浄できる、という評価基準から、「泡立たないメリット「という評価軸を創り出すことで独自性を出しています。

③伝え方を変えたら
もっとシンプルに、もっと情感を持って、ユーザーが自ら伝えたくなるような方法は?

例)「しわのしわざ」「自分史上最高の自分へ」「4月8日はしわの日」
進化したヒアルロン酸注入を販売するメーカーは美容整形女性医とインスタを使ったキャンペーンを仕掛けて、“韓国人になりたい女子” を魅了させることに成功しています。

④概念を変えたら

そもそものカテゴリーや顧客層を超越した“新ジャンル”をつくってしまえば?

例)ミューズ ノータッチ 泡ハンドソープは、単純な衛生用品から、トイレタリーや化粧台を彩るための、「ライフデザイン・ハンドソープ」として新しいジャンルを創り出しています。

例)製薬会社は、薬を創る会社であり続けるというのは、もはやナンセンス。健康を創り続けるため、『薬・デバイス・AIテクノロジーを駆使したサブスクビジネス』で、長期疾病管理のアウトカムを出す時代に入りました。


皆さんが手掛けているプロジェクトで、リブランディングの問いかけをしてみてください。何かアイデアが出てくるはずです。

日頃から、自分に強制的に問いかける『ストラテジック・クエスチョン』をいくつか書き出しておいて、一人ブレストをしてみるのも良いと思います。

図48

ところで・・・
薬用せっけんミューズ ノータッチ 泡ハンドソープ 最高ですね!
普段の手洗いそのものが、“ちょっと楽しい体験” に変わります。

コロナが終息するまで、まだまだ時間がかかりそうですが、日々の些細な暮らしに潤いを与えて、豊かな気持ちになる、小さな幸せを大切にしたいです。

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