見出し画像

脱炭素情報#16 クリーンエネルギー戦略⑤(2022/1/18有識者懇親会)

数日前の話になりますが、クリーンエネルギー戦略に関する有識者懇親会が実施され、岸田首相からカーボンプライシングの検討に関する言及がありました。

今回は上記について、懇親会時の配布資料から読み取っていきたいと考えております。(残念ながら議事次第は1/22時点ではまだ公表されてないようです。動画は公開されているようですが、フォローするまでの元気はありませんでした…)

#日経COMEMO #NIKKEI

内容に入る前に間違えてはいけない視点としては、カーボンプライシングについて日本は全く議論をしていないわけではなく、今までも議論は行われてきたということです。以下に過去記事があり、「その2」にてそのあたりの記述を行っておりますので、もしよろしければご参照いただけますと幸いです。

クリーンエネルギー戦略(2022/1/18有識者懇親会)

「クリーンエネルギー戦略」に関する有識者懇談会 議事次第
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/clean_energy_kondan/dai1/gijisidai.html

出典:内閣官房ホームページ

1.経済産業省資料 クリーンエネルギー戦略の検討状況について(資料2)

まずは経済産業省資料になります。
P2-4は基本コンセプトの説明であったため、P5の重点事項に注目しました。

出典:内閣官房 「クリーンエネルギー戦略」に関する有識者懇談会
資料2: 「クリーンエネルギー戦略の検討状況について」 P5
(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/clean_energy_kondan/dai1/siryou2.pdf)

項目1にはGXの新産業の例としてアンモニア、水素、蓄電池の記載があり、例示はアンモニアとなっております。このあたりはもともと脱炭素において注目ある分野となっておりましたが、ここ最近ではもう政策の主軸となってきている印象があります。

また、項目2では製造業のエネ転について記述がされております。以前新規設備導入をした企業へ訪問するような業務を行っておりましたが、製造業のこのあたりはやはり難しい問題のように感じました。特に中小企業は古い設備が多い中で、補助金がないと中々新規設備導入に動けないような実情はあるかと思います。

そして項目3において、データセンター等へのインフラ投資とともにカーボンプライシングへの言及もありました。

2.環境省資料 新しい資本主義の実現に向けた地域脱炭素の取組と世界への貢献(資料3)

次に環境省資料になります。P2に注目しました。

出典:内閣官房 「クリーンエネルギー戦略」に関する有識者懇談会
資料3: 「新しい資本主義の実現に向けた地域脱炭素の取組と世界への貢献」 P2
(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/clean_energy_kondan/dai1/siryou3.pdf)

脱炭素においてはイノベーションが重要であり、その呼び水として海外のESG資金を用いて、カーボンプライシングも考えていく必要があるというような記載になってました。

3.各有識者の視点(資料3-5)

伊藤氏、大塚氏、平野氏の提出資料が資料3-5の形で添付されています。各々の資料にてカーボンプライシングの導入について言及がありました。

3者の資料を見ると、個人的には「簡易的なGHG量の見える化」が重要と感じました。特に資料4の大塚氏の資料においては、デジタル化による算定について言及されております。

ちなみに大塚氏は2020年に「環境法(第4版)」を上梓されております。環境政策がきれいにまとまっており、私も購入させていただきました。事典のような用い方が良さそうです。
(NoteはAmazonリンク自由に貼っていいのでしょうか…)

今回はここまでになります。以下に過去のクリーンエネルギー戦略関連のNote記事リンクを残したいと思います。もしよろしければご確認いただければと思います。(今回過去記事の宣伝が多くなってしまっているような気がしますが…)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?