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かがしコンテストに参加した話#2 @相生

前回までの振り返り

前回の記事はこちらから。

もみじ祭りに合わせて開催される"かがしコンテスト"に参加したい!
そう思い立ち、第三者からの意見等々を参考にしながら「ペーロン・マスク氏」というかがしで出展することに決定。
4つある審査項目に対してはそれぞれ以下のように照らし合わせた。

①.話題性(最近話題になった人・事柄)
→TwitterからXへの変更は世間の話題を攫った。

②.アイデア性(アイデア・工夫・ユーモア)
→なるべく家にあるもので作る。ユーモアに関しては若干親父臭はするけども、題材で勝負。

③.懐古性(懐かしさ、田舎ののどかさ、藁を使う等)
→数年前まで空き家だった物件の端材を使用。

④.完成度(作品のクオリティ)
→顔や、かがし本体だけではない仕掛けなど、ディティールにこだわる。

これとは別に製作する上でのコンセプトを定め、材料集めをしに家の中を物色していると、ちょうど使えそうな木の板を発見。
櫂作りに取り掛かるところから再開します。


かがし製作

櫂作り

まずは櫂作りから。
板をのこぎりで分解し、外枠の棒と広い板とに分ける。
広い板は水を掻く部分、長い棒は持ち手部分とかがしの骨組みに使用する。
ただ、この作業が一苦労。
持ち合わせが手動の小さいのこぎりしかなかったので、気合いで切り進めるしかなく、初っ端からかなりの体力を削られた。

翌日はきっと筋肉痛

切り出した広い板を半分に切り、それぞれに櫂の形のマーキングを入れる。
フリーハンドだと左右対称な形にならなさそうだったので、ペーロン祭りの写真を見ながら寸法を測って線を入れた。

同じ大きさになるように型を取って微調整

気持ち大きかったので、自分がペーロン舟を漕いだ時の感覚を思い出しながら微調整。
持ち手の棒についても長さを整え、持った時に痛くないようにナイフで面取りをした。

それっぽくなってきた

棒も広い板も綺麗な面を表にし、裏側から釘を二本打ち込んで固定する。

本当に船が漕げそうな感じ

骨組み

端材を使って肩幅と同じくらいの大きさの棒を用意する。
櫂作りの時に切り出していた長い棒を身長より若干小さいくらいにカット。
それら二つを十字に組み、針金で固定した。
ただ、針金だけだと弱かったので、根元に釘を打ち込んだ。

正解がわからない...


ペイント

ここからは絵の具を使って塗装をしていく。
青色の服を用意し、中央に白い絵の具でTwitterのロゴを書く。
この服はもうほとんど使っていないものだったので、ペーロン・マスク氏にあげることにした。

おさがり

これまたフリーハンドだと自信がないので、厚紙で型を取ってから白色の絵の具で塗る。

コンタクトの外箱を使用

焦ってる様子を書き加える。
服の生地の問題なのか、服に絵の具の色を乗せるのが難しく、濃い目に何度も塗り直した。

飛び立ちたいTwitter鳥

同様に櫂に描くテスラのロゴも型を取ってから塗装する。
テスラのロゴを調べると赤色のものもあったが、日本的な祭りとの親和性を考えて黒色の絵の具で塗ることにした。

ロゴの知名度にかかってる


顔の整形

ここからは最難関の顔作り。
調べた情報によると、新聞紙などを丸め、上から布を被せて顔を作る方法があるらしい。
しかし、それだと顔の造形が不安定になりそうだったので、他のサイトに載っていた、ザルを二個合わせる方法で作ることにした。
単純に木の棒にザルをつなぎ合わせると首の部分がなくなり、かつ、頭が前後に揺れ動くので、間に牛乳パックを挟み、針金で二つのザルを括ることで固定した。

淡路島牛乳の時も。

上から袋を被せて、根本を紐でしっかり縛る。

てるてる坊主感

これだけだと歪なので、紙粘土を使い、袋の上から顔の形を肉付けする。
ザルで骨格を作った分、紙粘土は表面上に薄く付ければ事足りると思っていたが、大間違い。
袋が浮かないように厚めに盛った結果、1個500gのダイソーの紙粘土を合計7袋使用することになった。
かなり頭が重くなったが、立てた時にバランスを取れるのだろうか…

のっぺらぼう

数日後、紙粘土が乾いて固まったら一度目や口などのパーツを書き入れ、顔の形に問題ないか確認をする。
ひび割れした箇所については水で濡らし、追加の紙粘土で補修を加える。

はまじ?

ある程度顔の造形が整ったら色を入れていく。
耳、頬、首、髪色、目の大きさなど、その都度、微修正を繰り返す。
正直、最初から最後まで「どちらさまでしょうか?」感が拭えなかったが、目鼻立ちをくっきりさせることで、顔としての存在感は保てるようにした。

プチ整形の変遷(左から順に)


体作り

まずは服で覆えない、手足部を作る。
手は櫂を握っているようにしたいので、櫂本体に粘土で手を付け、そこから伸ばした木を服に通すようにした。

右手と左手の位置を間違えないように

足は端材同士を釘で留め、靴をひっかけられるようにした。

お古のスニーカー

服で隠れて見えない部分に関しては袋に段ボールや新聞紙を入れてボリューム感を出す。
相生市から無償で配られたものの、一人暮らしの身にとっては使い道のなかった大きいサイズのゴミ袋を使って詰めていく。

地産地消

腕は肩の辺りをガムテープで留めてストッパーにし、空き缶を二個ほど詰めた。
単に捨て忘れた空き缶を入れただけだが、空き缶と空き缶の間がちょうど関節のようになり、自由に曲げ伸ばしできる仕様になった。

萌え袖


ポスター製作

かがしを完成させる前にここで一旦ブレイク。
最後までディティールにはこだわりたいので、Xの画面を模したポスターを作ることにした。
このnoteのリンクをQRコードにし、ペーロン・マスク氏が画像付きでかがしの製作過程を投稿したような形で作った。

充電ギリギリ

このポスターもかがしの一部として展示したいので、立てかけるための架台を作る。
櫂を作った際にできた斜めの端材を使い、つっかえ棒を渡して釘で固定した。

できる限り余すことなく。

ポスターは板に貼り、上からビニール袋を被せた。
これを架台に立てかけてかがしの足元に置きたい。

ここでもう一つ。
せっかくなので、このポスター通りになるよう、実際にPelon Musk氏のアカウントを作り、投稿した。
かがしを見にきた人で気づく人はいるのだろうか…

多分誰にも気づかれなくて終わる自己満です


完成

いよいよ最後の工程。
軸となる棒が地面まで通るよう、ズボンに穴を空ける。
通した後はベルトから肩にかけて紐を通し、ズボンがずれ落ちないように固定する。

ちょっと失礼します…

ついに完成!
製作開始から一カ月。
仕事後の時間も使いながら、なんとか設置期日までに完成させることができた。
完成度は…..まぁまぁ?
予想していたくらいのクオリティには落ち着いたので、満足。(自分比)
若干、棒や櫂が大きいような気もするが、地面にどれだけ埋め込めるかによっても変わってくるので、設置する時に調節したい。
また、設置場所が野外であるため、雨風に晒される不安はあるが、木には水性ニス、紙粘土には油性ニス、服には防水スプレーを吹きかけ、できる限りの対策は施した。

ペーロン・マスク氏


果たして結果はいかに。
「かがしコンテストに参加した話#3 @相生」に続きます。


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