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新型知財戦略

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#薬事法

知財制度の考察

下記セミナーにパネリストとして参画しました。

http://www.tmd.ac.jp/tlo/information/event/2020/jinzaiyosei_tokubetu.pdf

恩師からのお誘いだったのですが、抗生物質を研究していて、法務修士を修了した実務家であり、TRIPSとも関係深い活動もしているので、まさに、時機を得たテーマにしゃべることができました。

そこで気づいたのは

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E-2082事件

2019年6月,日本国内で実施された治験の健康成人を対象とした臨床第I相試験で,1名の被験者が治験薬の投与完了後,5日目に自死した事件があったらしい。新薬候補物質を人類に初めて投与するヒト初回投与試験(first in human trial: FIH 試験)として行われたもので、英国ロンドンの、2006年に抗ヒトCD28モノクローナル抗体TGN1412事件や、2016年の、フランスブルターニュ地

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保険償還制度と知財

医療ビジネス上重要な点。保険上の価格設定。これにも戦略が必要。

A申請、B申請、C申請今年改訂 事 務 連 絡 令和2年2月7日

医療機器の保険適用上の区分は次のとおりとする。

A1(包括) 当該医療機器を用いた技術が、診療報酬の算定方法(平成 20 年厚生労働省告示第 59 号。以下「算定方法告示」という。)に掲げられている項目のいずれかによって評価され、保険診療で使用できるものであっ

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再審査期間と使用成績評価期間

医薬品にある再審査期間は事実上のデータ保護権として作用していますが、医療機器で導入された使用成績評価期間は、再審査期間とは意味合いが違うこととなった。PMSとの関係で、医療機器では、事実上の参入阻止期間にはなっていないが、新規性による。ということのようです。

新医療機器が、既承認の医療機器(使用成績評価の調査期間中のものを除く。)と構造、使用方法、効果又は性能が明らかに異なる医療機器と言えればよ

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医療機器の承認・認証審査基準と知財審査・評価

Clinical performance臨床性能

Clinical efficacy臨床的有効性

Clinical effectiveness実社会での有効性

医療機器の審査における基準。性能は実施可能要件、臨床的有効性は進歩性の要件、実社会は産業上利用可能性に類似する概念と思われる。あるいはefficacyとeffectivenessは、進歩性の両輪と考えてもよいかもしれない。

規制と知

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